昨日の元SMAPの中居くんの会見を映像で見た。
SMAPど真ん中世代の本能としては、中居くんがどんなことを述べるのか興味深く会見のすべてを映像で拝見させていただいた。
一言で言うならば、
中居くんってものすごく”明るい”人だ
ということ。当時のジャニーズのアイドルと言えば、アイドルがバラエティ番組をやるような時代ではなく歌と踊りと愛想が一番みたいな状況。そんなときのSMAPといえば、
アイドルがバラエティに切り込んだ第一世代
という印象がある。そのSMAPにあって一番、お笑い寄りというかバラエティ寄りだったのはずっと最年少メンバーの香取慎吾だと思っていた。昨日の会見を見るまでは。。。しかしどうだろう、中居くんの底知れない明るさとワードセンスと笑いの感覚と、彼がSMAPにリーダーじゃなかったらもっと早くにSMAPは解散していたのかもしれないと直感的に感じた。組織におけるリーダーが”明るい”というのは実はとても大切な要素で、周りにエネルギーを与えたり自然とパワーを分けてもらえたりする。香取慎吾も明るく楽しい人なのかもと感じていたのだが、冷静に中居くんと比較すると今の彼の活動を見ても実は香取慎吾は芸術家肌的なところが強く、
「明るく振る舞うことを要求されていた」
可能性が高いのではないかという気持ちになった。
中居くんは、リーダーというポジションもあったであろうが「明るく振る舞うことを要求されいた感」は昨日の会見を見る限り微塵もなく自然とその場にいる人に安心感を自然と与えられるような明るさを持った人なんだという個性を強く感じた。メンバーの不仲(キムタク)に関して突っ込まれたときも、否定するわけでもなく記者に対して威圧的にするわけでもなくお笑いで返せるあたりが本当にクレバーで人を不快にさせない能力に長けた人なんだと思った。先輩の東山とのやり取りの寸劇はさながら
上方落語を見ているかのよう
に引き込まれた。
ではなぜ、ジャニーズを辞めるのか。
これはもう、中居くん本人にしかわからないところもあるだろうが
アイドルの仕舞い方(日本文化で言うとジャニーズの仕舞い方)
という、今まさに嵐が直面している問題をずっと抱えてきたのだと思う。
アイドルとはいつまでアイドルでいるべきなのか?
アイドルとは何歳までアイドルで居なくてはならないのか?
ジャニーズのタレントってジョブチェンジできないの?
ジャニーズって結婚できないの?
イケメンキャラで居続ける必要性と本人のアイデンティティの乖離
こそが彼らの悩みの本質だったりするのかなって想像してみたりした。
見てるこっちが辛くなるような悩みをきっと抱えて中年と呼ばれる世代をSMAPも嵐も過ごしているのだと思う。では、アイドルという仕事は男性も女性も賞味期限があるからこそ爆発的に支持され期間限定のスタバように人気になるのであろうか?熱狂的なジャニーズファン(通称ジャニオタ)や乃木坂のファンではなくとも、日本人はその”賞味期限”にあまり目を向けて居ない、もしくな目を向けない文化があるような気もする。一発屋芸人のように当たり前にテレビに使い捨てられるコンテンツに比べれば大切にされているような気もするが、”ジャニーズ”という”はしご”を外された香取慎吾、草なぎ剛、稲垣吾郎はどうしてもスケールダウンしたような印象を受ける。いや、ジャニーズ事務所への忖度でそのようなブランディングをテレビ局がしているような気さえする。彼ら新しい地図組の「アイドルの仕舞い方」は失敗だったのだろうか?今回の中居くんの「仕舞い方」は正しい方法だったのだろうか?
終身雇用という幻想がなくなった今の日本でアイドルという職業の立ち位置も終身雇用ではなくなったんだなと感じずには居られなかった。
中居くんのトーク力、司会力を生かしてこれからも活躍して欲しいなと願わずには居られない。