10月の配信開始、衝撃の最終回からはや1ヶ月。バチェロレッテ特需とも言うべきキャスト、出演者のメディア露出が多くなってきております。シネマトゥデイのYou Tubeチャンネルに出演したファイナリストの3人の対談を見て今回のバチェロレッテって「恋愛リアリティーショー」じゃなかったのではないか?という私見に至りましたので読んでいただけたら幸いです。
みんなが”杉ちゃん頑張れ”
今回のバチェロレッテにおいて最優秀助演男優賞というカテゴリーがあるなら間違いく受賞するであろう画家の杉田陽平さんこと”杉ちゃん”。バチェロレッテの萌子さん、男子メンバーからも”杉ちゃん”の愛称で呼ばれダークホースと目されながら決勝まで進むドラマティックな展開に僕を含めびっくりした視聴者は多かったはず。なぜなら初回の杉ちゃんはこんな感じでメソメソ緊張やら動揺やらで泣いてしまっており「男らしさ」からは無縁の印象。しかも、積極的に自分からバチェロレッテにアピールしなくてはならないシチュエーションの中後の最大のライバルとなる黄さんに励まされる始末。
途中、性格が俺様気質で出演者からヘイトも貰った黄さんでしたがこうして振り返ってみると実は周囲に杉ちゃんのような繊細な人に気遣いの出来る優しい人だということが見て取れます。しかしこの時点で好対照の二人がファイナリストになるなんて誰も思ってもいなかったかと思いますがw料理研究家の北原くんも杉ちゃんと仲がよくサポートも受けていましたし、他の男子メンバーみんなに愛され支えれた杉ちゃんの人間力や男性としての魅力が最後までバチェロレッテを悩ませたのだと思いました。アフターローズこと最終回後の番外編でも萌子さんへの忘れられない真っ直ぐな気持ちを伝えるシーンは沢山の人の心に残ったのではないでしょうか。
人は日本人は特にゼロリスクで生きたり、人生の選択をしたり、恋愛をするのが好きなのかもしれません。結果、萌子さんは杉ちゃんの期待に応えませんでしがこうした「リスクを省みない真っ直ぐな行動」こそが萌子さんが求める「真実の愛」だったはずだったのですが、諸般の事情から(私さじゃんの前回記事の個人的な見解ですがw)実らない恋となってしまいました。何が言いたいかと言えば、
絶対にうまくいきそうだから告白する
多分付き合って貰えるから行動する
とほとんどの人は結果が見えてる勝負をしたいのだと思っています。杉ちゃんのアフターローズの行動はコレとは真逆で、
多分、萌子さんの気持ちは変わらないだろうけど思いを伝えたい
という屈託のない思いを皆が感じ不完全燃焼だと思われた今回のバチェロレッテの結末の溜飲を下げてくれたラストに個人的には腑に落ちた瞬間でもありました。助演男優賞の杉ちゃんが今回のバチェロレッテにおいて大きな役割を果たしたのは言うまでもなく、出演者の中にそうした鍵となる人を見つけるスタッフ陣の人選の素晴らしさもあると思いました。
男性同士の友情もサイドストーリーとしては秀逸
次に参加するなら、バチェラーが良いかバチェロレッテが良いかと言う質問にファイナリストの黄さんは
バチェロレッテの方が同士となる男子メンバーがいるから良い
と発言しています。実は過去のバチェラーシリーズを全部見てきた男性である自分も感じていたことでバチェラーシリーズで多発する女子特有ジェラシーとコンプレックスが渦巻くドロドロ展開は圧倒的に少なかったように思います。これは一見すると番組の演出的にインパクトが薄れるので微妙かなと思う方もいらっしゃる方もいるかも知れませんが、
ウォーターボーイズを見ているようなスポ根感
にあふれているのが今回のバチェロレッテの特徴で
男子メンバー同士がセレモニーでもないのに別れを惜しむシーンが描かれており非常に印象的でもありました。2ヶ月という期間、仕事も離れ携帯やスマホも無くある種極限状態でのサバイバルと言う非日常空間において全員が敵ながらも戦友のようなマインドになるのは想像に難くなく、しかも「男子同士の爽やかさ」が非常に見ていて心地よかったりします。(同性目線ですがw)バチェロレッテである萌子さんとの関係性の構築だけでなく、一緒に居る男子メンバーとの関係性の構築も杉ちゃんを筆頭に人間力や人間性の向上や共感性、協調性の向上といった
育成効果も生み出すリアリティーショー
が女性メンバー多数のバチェラーシリーズとは大きく異なるなと感じました。
バチェロレッテが更にコーチング!?
今回のバチェロレッテ福田萌子さんは非常に「自分の確固たる考え」を持った、平易に言うと頑固な女性です。広く男子メンバーのことを知りたいと言っておきながら、
1on1デートで相手のアラを探す作業に終始
していた場面も多く見られそれは福田萌子さんの性格が良い悪いと言いたい訳ではなく、真剣に選ぼうとした結果でもあり仕方ない部分もあります。過去のバチェラーの様に「○○さんが好き ○○さんが気になる」とは簡単に言わない潔さも女性らしくもありますが、
自分に完全にアジャストして「くれる」相手探し
に終始していたようにも思います。本来、恋愛や結婚は環境の違う異性が一緒の行動していくわけですからお互いの価値観を「すり合わせ」していくべきだと思うのですが萌子さんが意識してなのかしていないのか分かりませんが、あくまで自分や福田家と合わないであろう人を切り捨てていった印象はどうしても拭えませんでした。
しかし、ローズのや萌子さんが指摘したおかげで黄さんは「飾らない自分を表現することの大切さ」を学んだように感じますし、今回のシネマトゥデイの動画内でも似たような発言をされています。バチェロレッテ福田萌子というある意味で「ぶれない女王」によって男性陣が考え方や視野を良い方に変えるきっかけになったともいえ、この事象はひょっとしたら他のキャラクターのバチェロレッテでは不可能だったのかもしれません。
番組が終わっても仲の良さが伝わってくる男子メンバー
シネマトゥデイに限らず、アマゾンプライムビデオのYou Tubeチャンネルにも番組が終わってもマラカイや鎧澤さんが登場したりもして仲の良さが伝わる映像が残されています。もちろん、バチェラーシリーズに出演していた女性メンバー同士も仲が良いようには見えますが今回の男子メンバーのそれとはちょっと質が違うような気がします。
一緒に甲子園を戦って夢破れたような連帯感(男子独特の)
を感じることができ、だからこそ番組後の彼らも大きな反響を呼ぶ存在になったのだと思っています。
誰かが誰かを選んだり選択する行為というのは、ともすれば人格否定に繋がりかねない難しいアクションだと思います。だからこそバチェラーになって「選ぶ」よりも「選ばれる」そして苦難を共有するほうが男子的には合っていたのかと思いますし、先ほど述べた「育成ゲー」的なシナジー要素も発生したのだと思います。各所で話題になった今回のバチェロレッテ、まだまだ深堀りすると新たな視点で考察できそうで今後も楽しみにしております。