昨日、吉本興業からのプレスリリースでお笑いコンビオリエンタルラジオの中田敦彦と藤森慎吾が吉本興業興業を退所することが発表されました。
会見の様子は前半が中田敦彦youtube大学のチャンネルで見ることが出来、後半は藤森慎吾のチャンネルで見ることが出来ましたので全て見た上で数々の退所会見を見てきた私さじゃんが得た感想と考察をお伝えできればと思っています。
晴れやかな表情の中田敦彦と神妙な藤森慎吾とのギャップ
まずは会見の冒頭、こうして吉本興業を退所するにあたり会見を開いた芸人は今まで過去に居なかったと中田敦彦が述べてスタートしオリラジのコンビバランスを物語るように終始中田敦彦のプレゼン力が光る会見となっていたように思います。中田敦彦からしてみれば自分で”選択して”テレビの仕事を降板し軸をyoutube大学やオンラインサロンや物販に移しており「テレビに出続けるお笑い芸人」という仕事は彼の中では終わっていたように思います。彼自身も「いつかは吉本興業を辞める日が来るんだろうな」と思っていたと述べているように
中田敦彦が求めていることと吉本興業が提供できるマネージメントの不一致
が近年起きたいた事は明白であり、中田敦彦の活動をそれなりに追っている自分としては自然の成り行きだと感じました。一方サプライズだったのが個人的には藤森慎吾の退所で彼は以前オリエンタルラジオのyoutubeにて
「テレビに出ることは好き」「テレビに出ることは飽きない」
と発言していました。中田敦彦はともかく、近年の藤森慎吾はバラエティの司会やMC、池井戸作品映画「7つの会議」への出演も目覚ましい俳優業としての一面も確立出来ていた印象でした。つまり
藤森慎吾=テレビに出てるマルチタレント
という確立されたポジションが芸能界やテレビ界にあり、そのポジションを失うリスクを取ってでも吉本興業を退所するとは心底ビックリしました。自分が想像できるリスクは当然藤森慎吾本人も認識していると思われましたが決断に費やしたのは意外にも「12月の15日間」だったと述べていました。しかしその表情や面持ちから簡単な決断ではなかったのだと感じ取ることが出来ました。ではなぜ藤森慎吾は退所という決断をしたのか?
相方の隣りにいたほうが楽しそうだと感じたから
と語っています。しかし個人的には、コンビを解散せず中田敦彦は退所し藤森慎吾は吉本興業に残り仕事を続けていくことは可能だと思われました。しかし今回、オリエンタルラジオとして一緒にケジメをつけ新しいことに挑戦したいという藤森慎吾の心意気や決意も静かながらに伝わってきてメディアでは見えにくい彼らの絆やお互いに尊敬しているというコンビの土台がしっかりしているのだなと感じることが出来ました。
オリエンタルラジオのこれから
中田敦彦は2021年3月に家族ともにシンガポールへの移住を表明しています。ですが彼の主戦場はyoutube大学であり”日本にいる必要”はもともと無いようで仕事があるときや必要がある時に日本に戻ってくるいわゆる”GACKTスタイル”での活動になっていくと思われますし、会見でも今の活動を続けていくと発言しておりました。つまり中田敦彦にしてみたらテレビに出るのは飽きていてテレビのレギュラーも自ら降板している状態なので”吉本ブランドの必要性”は完全に薄れておりむしろ退所したことで足かせが無くなったようなそんな気分になっているのかもしれません。
一方の藤森慎吾は、現在抱えているテレビのレギュラー6本に関してはそのまま続行して続けるという異例の展開に。
この展開も正直異例であり、ジャニーズで言うことろの中居くんの退所の時のような吉本側の配慮に感じます。元々は事務所が取ってきて藤森慎吾にあてがった仕事ですから事務所との関係が切れれば通常であれば降板するという流れになるかと思います。しかし、中居くんの時のように本当に円満退社だったからなのかレギュラー番組を継続という処遇は人に愛される藤森慎吾だからこその処遇なのかもとは思いました。
途中先輩芸人への感謝を述べるシーンでは涙ぐむこともあった藤森慎吾。様々な思いが中田敦彦よりも去来する中での決断だったことは想像に難くないかと思います。
ネット上では今後の活動と展開を心配する声が聞かれているのも事実であり彼が望むような俳優活動や演劇活動が続けられるのかは不透明なところがあるかと思います。
オリエンタルラジオとしての今後の活動は中田敦彦の口から、RADIO FISHやオリラジのyoutubeチャンネルでの発信、オリエンタルラジオのyoutube内での番組制作を考えているとの発言がありました。いずれ武道館でのライブなんかも視野に入れているということでした。策士で革命家である中田敦彦がこの先、藤森慎吾を始めとした周囲をどの様な形に巻き込んでいくのか楽しみですし、きっと中田敦彦のことなので藤森慎吾の今後の活動に関しても明言はなかったですがビジョンは持っていると考えられます。
事務所をやめたら芸能人は終わり
などど言われる時代はそろそろ終わりに近づいていると考えても良いかもしれません。
UUUM、ジャニーズの大量離脱の自然の流れ
吉本興業はまだ良い方で今年はジャニーズ事務所やyoutuber事務所UUUMから大量のクリエイターが退所したことが話題となった一年でした。ではなぜ、インフルエンサーや芸能人が事務所を見限るのか。それはひとえに
SNSで個人でマネタイズ出来る時代になったから
に他なりません。もっというとYou Tubeを始めとするいろいろなチャンネルで有名人が自由に発信し影響力を金銭に変換できる時代に、テレビに固執する必要性であったり事務所に案件を取ってきもらう必要性自体が大きく低下してきた結果に他なりません。ある程度知名度得た有名人が事務所の力を借りること無く個人でマネタイズしていく流れ、いやマネタイズだけでなく活動の幅を広げるという生き方という点に置いても
事務所に所属するアドバンテージは以前よりも低下
していると個人的には考えますし来年以降もその流れは加速していくと考えられます。しかし、事務所に所属し続けていいる芸人やyoutuberが能力が低いかというとそうではなく、作品のクリエイトに集中したいであるとかテレビ界で一定以上のポジションを確立しているであるとか立場によって事務所とのつながりはまた変わってくるとも思います。HIKAKINや松本人志からしたら事務所を無理に辞める理由はありませんからねw
きっと、オリラジの二人もテレビでもっと花咲く日を夢見て頑張ってきたのだと思います。その過程で向き不向きやテレビ界の制限など彼らが感じた不一致感の中で芸人をやってきたのだと思います。それは、全ての芸人が独立すべきだとか吉本興業が良くないとかそんな話ではなく
向き不向きで生き方を事務所を変えて良い
というメッセージにも感じました。大手だから、吉本だからジャニーズだからという見えない忖度にも打ち勝ってもらいたいなと個人的には晴れやかな表情のオリラジの二人を応援したいなと思っています。