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素直に感動できるネットフリックスオリジナル”浅草キッド”は社会人にはみんな見て欲しい素晴らしい作品【ビートたけし】【深見千三郎】

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昭和の喜劇王であるビートたけしの誕生秘話をメンターである深見千三郎の生き様と共に振り返るビートたけし原作浅草キッド。

今回ネットフリックスオリジナル映画として劇団ひとり監督とタッグを組んだ意欲的作品”映画浅草キッド”が今月の上旬Netflixで公開されました。

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左からビートたけし役の柳楽優弥、深見千三郎役の大泉洋、監督である劇団ひとりです。この時点ですごいキャスティングですが、ツービートの相方であるビートきよし約には本物の浅草出身の漫才師であるナイツの土屋伸之も登場。

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一体どんな仕上がりになっているのでしょうか。男子にとって社会人にとってはじめて出会う自分に大きな影響を与えるメンターという存在。職種や時代は違えど皆さんの心に社会人の心に響く素晴らしい作品だと思いますのでご紹介します。

”ビートたけし”を創った深見千三郎

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深見千三郎という人物を自分はこの映像を見るまで知りませんでした。

ー深見 千三郎は、北海道浜頓別町出身のコメディアン、舞台芸人、演出家、脚本家。本名は久保七十二。 長門勇や東八郎、萩本欽一、ツービートなどの師匠であるが、テレビなどの放送番組に出演することがほぼなかったため、浅草界隈以外の地域でその存在がほとんど知られていない「幻の浅草芸人」と言われている。ーWikipedia

まさに”浅草以外で存在が知られていない”というレジェンド的な舞台芸人でビートたけしの前は萩本欽一(欽ちゃん)も育てたとされる昭和の東のお笑い界の最重要人物とも言える存在、それが大泉洋扮する深見千三郎というキャラクターなのです。

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いつもスーツやハットで決めてオシャレでそれでいて義理人情に厚く、芸人としても優秀というまさに男の子が憧れそうなメンターの要素をすべて持っていた深見千三郎。そんな浅草芸人の憧れを芸人志望である若手の北野武も同じように抱きます。

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現在の浅草フランス座演芸場東洋館にビートたけしは深見千三郎の師事を仰ぐためにエレベーターボーイとして住み込みで働きます。現在のフランス座はいろもの(落語以外の演芸を指す言葉)が主体で公演が行われておりますが、当時はストリップ劇場がメインの演芸場という立ち位置が正確だったようです。

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(当時のフランス座のパンフレット)

ストリップというと風俗的立ち位置をどうしても想像してしまいますが、こちらのかなり芸術的なフライヤーを見ると文化芸術と言ってもよいジャンルだったのかもと思ったりもします。

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(当時のフランス座のパンフレット)

ストリップのフライヤーにしては、やはり芸術的すぎるような気もしますがこれこそが東の演芸の文化の中心地である”浅草”のカルチャーだったことを伺わせます。

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こちらは劇中に登場する当時のフランス座を復刻した建物。ここで働く様々な人との出会いや師匠である深見千三郎との関係性を経て北野武からビートたけしへと芸人としての階段を駆け上がるストーリーがメインです。

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働くストリッパーのちはるとの関係性も非常に爽やかで夢を追う若者っていつの時代も素晴らしいと感じます。

特殊技術でビートたけし本人になった柳楽優弥

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この写真を見て現代の北野武監督と見間違える人がほとんどだと思いますが、動く映像だともっと北野武にそっくりなのです。

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本来の彼はこんな感じですので数時間かけた特殊メイクの力ってすごいなと思います。こういったハリウッドバリの最新技術や当時を再現した街並みのCG技術も見どころのひとつかと思います。

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動き表情本当に本人かと思うぐらい完璧に再現して演技できている柳楽優弥は、まさに天才だと思いますしこの物語の主人公はビートたけしではなく深見千三郎ですのでいい意味での引いたポジションの存在感も素晴らしいと感じます。

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自分にも社会人になって深見千三郎ほどではないかもしれませんが、尊敬するメンターに3人ほど会うことが出来て今の社会人の自分が存在しています。若い時に世話になった師匠への想いって独特だと思いますし、一生消えることがない思い出になっていたりもします。教えてもらうだけでなく、一緒に遊んだり食事したり。振り返ってみると、そうした一瞬一瞬が中年のベテラン社会人となった今かけがえない時間だったのだと身に沁みて感じます。

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夢を持つこと、仲間に出会えること、社会人になって環境に恵まれるとビートたけしのような経験をすることが誰にでもチャンスとして訪れます。この映画を見て著名な教育者の森信三先生の名言を思い出しました。

『人間は一生のうちに逢うべき人には必ず逢える。しかも、一瞬早すぎず、一瞬遅すぎない時に。』

北野武は逢うべく深見千三郎に会えたし、逆に深見も逢うべくして北野武にあったのだと。そんな風にストレートに心を温めてくれる映画を作れる劇団ひとり監督の才能も素晴らしいですのでぜひ今年の年末年始は視聴リストに加えていただいても良いのではないでしょうか。オススメです。

浅草キッド

浅草キッド

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