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エルレガーデンが失ったその先で見つけたもの”ELLEGARDEN:Lost & Found”【Amazonプライム】

”音楽”は自分の最も身近な存在、トモGPです。つい先日Amazonプライムにて、非常に楽しみにしていたあるドキュメンタリー映画が公開されました。それがこちら、

ELLEGARDEN:Lost & Found


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自身も大ファンである日本の大人気ロックバンド”ELLEGARDEN(エルレガーデン)”の結成時から現在に至るまでの軌跡が綴られたドキュメンタリー作品、今回はこちらを紹介していきたいと思います。

ELLEGARDEN(エルレガーデン)

ELLEGARDEN(エルレガーデン)はハードな音でありながらそれと対照的な美しいメロディが特徴の日本のロックバンドです。メンバーはVo.G.細美武士、Gt.生形真一、B.高田雄一、Dr.高橋宏貴の四人、1998年に結成され瞬く間に2000年台初頭のインディシーンを席巻し、人気絶頂の2008年に突然の活動休止を発表、そこから約10年間の休止期間を経て2018年に劇的な活動再開を果たし現在に至ります。バンドの魅力を語り出したら正直きりがありませんのでその辺りについては割愛させていただきますが、まだご存知のない方はぜひYouTubeなどで楽曲をチェックしていただけたらと思います。


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同じ業界内でもフォロワーが非常に多いエルレガーデンはいまや結成して20年以上経つ大ベテランバンドです。しかし順風満帆に見える彼らの道のりは決して平坦なものではありませんでした。

ELLEGARDEN:Lost & Found

初めて聞くエピソードの数々

作品はメンバー各々のインタビューを軸に、当時の貴重な資料映像を挟みながらデビュー当時から現在に至るまでを振り返る内容となっています。

過去に彼らの多くのインタビュー記事を読んできた自分でも、初めて聞くような結成当時の数々のエピソードを聞くことができるのはファンとしては嬉しい限りです。そして聞いたことがあった様なエピソードでも本人達の口から実際に聞くと、記事を読んだ時とはまた全然違った印象になるのが不思議です。メンバー同士の印象であったり、よりパーソナルな部分やそれぞれが持つ雰囲気なんかも垣間見れて非常におもしろいです。

バンドを継続することの難しさ~失ったもの~

バンド初期のエピソードも興味深いのですが、作中ではどうしても2008年突然の活動休止から2018年衝撃の活動再開にいたるまでの話がクローズアップされます。過去のインタビュー記事にもありましたが活動休止の理由は”メンバー間のモチベーションの差”とのことでした。そのことに関して本作では本人達によって裸々に語られていますがその内容はなかなかしんどいものでした。

本作を観た感想としましては、失礼を承知の上でものすごく雑な言い方をするのであれば活動休止の理由は”メンバー間”ではなく”作る側とそうでない側との温度差”だと感じました。インタビューから読み取れるのは楽曲の作詞作曲を担当するVo.細美武士という存在は、他の三人のメンバーにとっては地元の連れであると同時にある種メンター的な存在なのだということ。バンドのメンバー間がお互いを尊重しあっているのはもちろんなのですが、他の三人のメンバーのVo.細美武士に対するリスペクトが特に強いバンドなのだと思いました。しかしどんなに好きだったり憧れであっても単純にお互いの距離が離れてしまえば着いていく側としては当然厳しくなってしまいますし、モチベーションはいつしかストレスに変わることでしょう。きっときっかけは本当にささいなことだったのだと思います、ほんのわずかな歯車のずれに様々な要因が積み重なって気づけばもう元には戻せない状況だったのではないでしょうか。

バンドが売れて大きくなれば周囲の人間も増えスケジュールも忙しくなり、その結果自然とメンバー間のコミュニケーションが足りなくなっていく様は作中の当時の映像からも容易にみてとれます。移動中のバスの車内でメンバーそれぞれが口もきかずお互いめちゃくちゃ離れた席に座っている様子は、観ている側としても非常に身につまされるものがあります。

メンバーの口から語られる当時の活動休止の話し合いの描写は生々しく、それは当事者でなくても息苦しくなるほど。現場のヒリついた空気感などがひしひしと伝わってきます。非常に印象的だったのがそこに居合わせたメンバー全員がその場で語られた内容をほとんど覚えていないということ、脳の片隅に追いやりたくなるほどの辛い記憶だったことが伺えます。こうしてエルレガーデンは2008年から10年間の活動休止期間に入るわけです。

休止期間を経て再始動へ~見つけたもの~

活動休止中にVo.細美武士は責任を感じ、強引にでも自分のセルフィッシュなマインドを変えようとしていたとのことでした。そしてそのせいで自分自身潰れてしまいそうになり結局元のの自分を取り戻すことになるのですが、”その自分を押し殺した数年は本当に大事な経験”と不器用に語るVo.細美武士の姿に胸をうたれます。Gt.生形真一も「自分でバンドをやるようになって当時の細美さんの気持ちがよくわかった」と作中で語っています。活動休止期間を経て、お互いが成長することによりお互いの気持ちを理解できる様になり、細美武士自身、そして離れて行った他のメンバー3人がお互いに歩み寄る形でバラバラになった運命はふたたび一本の糸の様に紡がれることになったのです。ちなみにバンドの再始動のきっかけを作ったのがエルレガーデンの大ファンだったロックバンド”ONE OK ROCK”のVo.TAKAというのもなんとも素敵なエピソードじゃないですか?しかしエルレガーデンの4人が本当に久しぶりに会うことになった時の居酒屋のエピソードは爆笑必至ですのでそこは本編にてご確認くださいw。

本編1:35:00~の2018.08.15 ZOZOマリンスタジアムでの復活ライブの映像は涙無くしては観ることはできません、やっぱりエルレは最高です!

これからのエルレガーデン


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復活に水を差すわけではありませんが、もしこれが音楽業界が大ダメージを負うと同時に急激な変革を求められたコロナ禍であったのならもしかしたら再始動は難しかったかもしれません。しかし2018年という、新型コロナウィルスのパンデミックによりライブコンサートなどのイベントが制限される直前のタイミングだったということも、彼らが再結成する運命だったように思います。現在はメンバーそれぞれの活動もありますからエルレガーデン自体のスピードは非常にゆっくりになりました。しかしファンとしては休止ではなくもはや活動をしていることだけで嬉しかったりしますし、もうすぐ発売されるニューアルバムも結成当時の様にメンバー四人で製作していると聞き非常に楽しみです。最後にDr.髙橋宏貴が語っていた、バンドを続けることの難しさを経験し、数々の困難を乗り越えた先で”友達”ではなく”家族”になった彼らをこれからも応援していきたいと思います。

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