日本時間2022年12月6日0時から行われた2022カタールワールドカップ決勝トーナメント一回戦日本代表vsクロアチア代表が行われ延長戦までもつれ込む大接戦の末PK戦で敗れベスト16で姿を消すことになってしまいました。深夜固唾を呑んで見守っていた元サッカー部の私さじゃんは予選リーグから熱烈に応援と分析をしてきました。
前半堅守、後半スピードとテクニックのある選手投入で強豪国を撃破してきた日本サッカー。同じ戦術が前回大会準優勝国のクロアチアに通じるのか、勝ってほしいという祈る思いで観戦しました。もう十分戦ったと思える点を3つご紹介していきたいと思います。
1.前半は先制で折り返す予選にはなかった展開
守備の要である板倉を累積警告で欠く日本代表のディフェンス陣。スペイン戦ほどではないもののポゼッションはクロアチアが6～7割保持している展開。危ない場面もアリながらも根気よく守り前半も終了間際、クロスからのこぼれ球を予選リーグでは献身的な守備でDFW（ディフェンシブフォワード）なんて愛称までつけられていた前田大然が決めて先制。2022カタール大会において日本代表は初めて先制することに成功します。アゲインストの状態で番狂わせを演じてきた日本代表にとっては大きな一点となりました。
2.後半も集中力を切らすこと無く守備に専念
更に追加点を奪うような森保監督のお得意の後半直後からの選手交代のメッセージングはなかったものの前半と同じメンバーで可能な限り守備をしたいという意図は見え、切り札である三笘の投入をあえて遅らせているようにも感じました。しかし、流れからの失点ではないものの（セットプレーからの失点とプレーの流れからの失点ではディフェンス陣のメンタル面が大きく変わる）クロアチアに同点ゴールを許してしまいます。
しかし、これは守備のミスではなく相手のプレーの質が高かったと褒めるべき一点だったと思います。この後も日本代表は集中力を切らすこと無く、守備的な酒井やアタッカーをフレッシュにするべく三笘、浅野を投入し後半を終えても1-1のドローとなりました。
3.森保監督の交代カードは適切だった
森保監督の延長を見据えた予選リーグよりも慎重とも思える選手交代、選手起用でしたが終わってみれば120分戦うことを想定していたかのようなタイミングときちんとメッセージングが伝わるいいベンチワークだったと思います。つまり、PK戦に至るまでフィールドの選手もベンチも気を抜くこと無く追加点を許さず集中して戦えていたと思います。この時点でクロアチアも相当焦っていましたし、延長戦もスコアレスでしたから両国の実力が拮抗した素晴らしい試合だと思っています。
PK戦はサイコロを振るようなもの
PK戦に突入し立て続けに南野、三笘とPK失敗。ワールドカップを見慣れてない方は外すなよーとお怒りかもしれませんが、かのイタリアの英雄ロベルト・バッジョもワールドカップの決勝戦でPKを外しています。天才と呼ばれた彼のボールコントロールにおいても、ワールドカップの決勝トーナメントのPKは計り知れないプレッシャーと緊張に包まれるものだと思っています。
同じサッカーではありますがPK戦は基本オマケというか勝敗をつけるためのミニゲームだと思っています。もちろん決めれなかった南野、三笘は悔しいと思いますしもしかしたら非難の声に多少さらされるかもしれませんが120分で決めれなかった時点でサッカーで負けたわけではないと考えています。バッジョはPKに関してこのような有名な名言を残しています。
「PKを外すことができるのは、PKを蹴る勇気を持った者だけだ」
94年アメリカW杯決勝の5人目で外して敗れた当時の心境を表現したフレーズは、今もサッカー好きの中では有名な名言として語り継がれています。
前を向いて日本に帰国してほしい
勝負事はやってみないと分かりません、強豪国が負けゆく姿を予選リーグで嫌ほど見てきたワールドカップにおいて決勝トーナメントはさらにそうした
水もの的展開が多い
ゲームが増えていくことでしょう。PKを外した選手が悪いのではなく120分で勝負を決めれなかった両チームが拮抗していたと受け取るのが正解だと思っています。
勇気と感動と諦めない気持ちたくさんの素晴らしい影響を与えてくれて感謝しています。素晴らしいワールドカップでの戦いありがとうございました！お疲れ様でした。
