初めて遊んだテレビゲームはファミコンのエキサイトバイク、トモGPです。去る2023年4月28日にアメリカに続いて「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が日本でも公開されました。初めは「へぇー今度マリオの映画やるんだ」くらいにしか思っていなかったこの作品ですが、蓋を開けてみれば北米では公開からわずか5日間でなんと2億400万ドル以上の興行収入を記録し4週連続で1位を達成、世界累計では興行収入がなんと10億ドル以上の大ヒットになっているではありませんか!
であれば「乗るしかない このビッグウェーブに」ということで映画もゲームも大好きな私トモGPが早速この作品を観て参りました!
マリオは幅広い世代に愛されているキャラクター
正直なところマリオがここまでアメリカで人気だとは思っておらず、自分の様な古参のゲームファンですと、おそらく海外(特にアメリカ)における有名な日本産のゲームキャラといえば登場時のインパクトからソニックを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかしその圧倒的な歴史と実績からいえばアメリカにおいてもやはり人気なのはマリオ、改めて調べてみるとアメリカでは2016年から3月10日("March 10"の表記が”Mario”に似ていることから)をマリオの日とし、この日はあのGoogleとのコラボなんかもあったりすることからなどアメリカでのマリオの認知度や人気の凄さが伺えます。しかも更にこの作品には非常に多くのヒットの要因が隠されていますので細かく紐解いていきましょう。
制作はイルミネーションと任天堂のダブルネーム
今作は怪盗グルーシリーズでお馴染みのイルミネーションと任天堂の共同制作、キャラクターを丸投げにするのではなく任天堂側で自由に映画が作れるようしたいという方針があったため”任天堂”がしっかりと制作にクレジットされているとのことでした。その最良のパートナーであるイルミネーションとタッグを組んで制作されたのが今作となります。この両者が手を取り合ったことでこの作品のクオリティはもう保証された様なものですよね?海外製作の作品でありながら日本語吹き替え版も同時進行で進められたというこの作品、アメリカでは日本語吹き替え版のプレミア上映も行われたそうです。
違和感の無いCGで描かれたマリオの世界
ゲームハードが新しくなるにつれマリオの世界も2Dから3Dに変化してきました。最近は画面の中を所狭しと走り回るだけではなく「マンマミーア!」などとしゃべることもあるので、今回のCGアニメによる映画化は全くと言っていいほど違和感が無く自然と物語に入り込むことができます。ただ見方を変えれば新鮮味が無い様にもとらえることができますが、変に2Dアニメなんかにするよりも最も自然な形での映画化だった様に思います。
人間臭いキャラクター達
今作のマリオはアメリカはブルックリン在住の配管工という正にファミコン一作目の”マリオブラザーズ”が発売された時の設定そのまま!ゲームの様にいきなり物凄い身体能力を持っていたり最初から不思議な世界にいるわけではありません。マリオにも家族がいたりゲームでお馴染みのルイージ、ピーチ姫、クッパ大魔王、も今までのゲームではみることができなかった様な妙な人間臭さがあったりします。しかし設定といいストーリーといいそのどれもが本来のゲームの世界観を壊すことなく強いリスペクトを感じさせてくれるのがゲームファンとしても非常に嬉しいところです。
まるでゲームをしているかの様なアクションシーン
肝心のアクションシーンは圧巻の一言、しかも気づくとまるで自分がゲームをプレイしているかの様な錯覚に陥りますので思わず手元にゲームのコントローラーが欲しくなってしまうような場面が盛り沢山です。映画を観終わる頃にはマリオの新作ソフトを1本遊び終わったかの様な気持ちになってしまいました。ちなみに今作はIMAX3Dでの上映もされていて作中の演出も明らかに"それ"が意識されていることから、もし可能であれば3Dでの視聴を強くおすすめします。
スーパーマリオ以外の任天堂作品も登場
”スーパーマリオ”だけではなくマリオカートやドンキーコングなど任天堂作品を知っていれば知っているほど"ニヤリ"としてしまうシーンのオンパレード、今の子供達だけではなく80年代に自分の様にファミコンに夢中になった世代にも間違いなく響く内容になっています。
ミッキーがアニメーションの進化と共に歩んできた様に、実はマリオはデジタル技術の進歩と一緒に育てようというコンセプトがある時生まれたとのことです(具体的に言うと「新しいハードがひとつ出たら新しいマリオをひとつ作ろう」といった感じ)。形と時代は違えどあのミッキーと同じ様な運命を背負った"マリオ”、ゲームとはまた違った"映画"という新たなステージでのこれからの活躍が非常に楽しみになる作品でもありました。