関東住まいの私トモGPは以前東北で10年以上暮らした経験があり、現在でも月に2回は東北の方に出張に赴く生活を送っています。東北は美味しいものの宝庫、特に大好きなのが岩手の盛岡冷麺や仙台の牛タンだったりしますが、現地と同じクオリティのものを東京などで食べようと思ってもなかなか本格的なお店は見つかりません。ところが先日インスタを眺めていた時に、まるで仙台の牛タンの様な料理を振る舞う東京のあるお店を見つけてしまいました。東京の牛タン料理専門店”たん焼 忍”、果たして仙台で食べられる様な本格的な牛タンに出会うことができるのでしょうか?
東京の牛タン事情
仙台の牛タンといえば日本でも5本の指に入る位有名で人気のご当地グルメで自分も大好きです。約70年前に、仙台の料理人である佐野啓四郎氏が”牛たん焼き”という食べ方を考案して以来、牛タンは仙台の名物になったと言われています。それ以来牛タン定食は仙台では定番のメニューですし、観光客にも非常に人気のメニューとなっています。
仙台でも人気の”牛たん炭焼 利久”なんかは全86店舗と全国展開もしていて他県においても比較的行きやすかったりしますが、その知名度に反して焼肉屋以外で本格的な牛タンを食べられるお店は都内でもなかなか少ない様に思います。
東京の牛タン料理専門店”たん焼 忍”
そんな時にたまたまSNSでみかけたのがこちらの投稿でした。ん?東京一美味しい牛タン屋さん?
おおっ、確かにめちゃくちゃ美味しそうじゃないですか!正直SNSには騙されることが多いですがさすがにこれを見たらいてもたってもいられない、ということで早速訪れてみました!
”たん焼 忍”はJR四ツ谷駅から徒歩7分、オフィス街にある飲食店の並ぶ一角にあります。
”たん焼 忍”は昭和54年創業の東京では珍しい牛タン料理店です。名物料理はSNSでも見た”たん焼き”、”ゆでたん”、”たんシチュー”と正に王道の牛タン料理のオンパレードで非常に楽しみです。
訪れたこの日は平日の夜だったのですが店内は仕事終わりのサラリーマンでぎっしり!お世辞にも広くは無い店内ですが、そこに更に所狭しとお客さんを詰め込んでいるのでもう鮨詰め状態。静かに食事を楽しむ感じではなく、わいわい言いながらお酒を飲むお店といったイメージです。メニューもあくまで名物の牛タン料理3品がメインで、あとは枝豆や冷奴や煮物といった酒のおつまみがある感じで、ごはんや焼きおにぎりはあるものの酒を飲まない自分にとっては定食の様なものが無いのが少々残念でした。というわけで早速”たん焼き”、”ゆでたん”、”たんシチュー”の名物3品を頼んでみました!
まずはSNSにもあった注文してから5秒で届くという”ゆでたん”、本当にあっという間に到着ですw。仙台でも食べたことの無いこちらの料理が実は今回非常に楽しみでした。箸を入れると何の抵抗も無く吸い込まれる様な柔らかさのこのゆでたん、塩コショウが振られていますが一体どの様な調理方法で作られているのか想像も出来ないほどのコクと奥行きのある味わいに本当にびっくりしました。とても上質なテールスープで煮込んだ様な味わいのゆでたんは、その見た目とは裏腹にかなりコク深い風味なので付け合わせのわさびが非常に良く合います。
続いて”たんシチュー”、先ほどの”ゆでたん”と似ていますがこちらは牛タン料理の王道メニューかと思います。ゆでたん同様にほろほろの牛タンに今度は香り高いデミグラスソースの味付け、シチューですがスプーンは無し!w、箸でいただくスタイルです。まるで洋食店の様なデミグラスソースはシンプルだけどフルーティであったり香がしっかりしていたりと基本となるツボをしっかり押さえた美味しさ。決して主張し過ぎることなくちゃんと牛タンの持つ味わいを引き立てる役割に徹しています。一緒に付いてくるバケットがちょうど良い箸休めになってくれます。
そしてこちらも王道中の王道”たん焼き”です。仙台の牛タン屋に負けじとも劣らない厚さの牛タンは食べ応えも抜群で安定の美味しさ。ただ前に食べた2つのメニューのインパクトが大きかっただけにこちらの”たん焼き”に関してはそこまでの驚きは無かったのと、大勢のお客さんの分を大量に焼いているせいか微妙に火が通り過ぎて硬い部分もあったりしたのが少々残念でした。この日はたまたまかもしれませんがたん焼きに関しては仙台の牛タン焼きの方が美味しい様に感じてしまいまったのと、あとはやはり店内はかなりバタついているのでゆっくり食事を楽しむのは難しいかもしれませんw。ただ東京でここまで本格的な牛タン料理を食べながらお酒を飲めるお店は他に無いので、予約は必須ですが気になった方はぜひ足を運んでみていただきたいと思います。