新年明けましておめでとうございます、本能ブログのトモGPです。本年も今まで以上に自分自身が本気で大好きなものを皆さんに紹介できるようがんばりたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします!
いきなりですが皆さんは"私立探偵濱マイク"という作品をご存知ですか?映画監督である林海象が製作する永瀬正敏演じる"濱マイク"という名の探偵を主人公とする物語で、1993年から2002年にかけて映画版、ドラマ版と製作され、さらに2021年には朗読劇、2022年以降は舞台版と時代を超えて今もなお愛され続ける作品なのです。そのシリーズの原点ともなる映画3部作が、なんと2025年1月現在YouTubeにて無料公開中ですので今回はこの作品の魅力をお届けしたいと思います。
"私立探偵濱マイク"シリーズとは
"濱マイク"シリーズとは永瀬正敏演じる主人公濱マイクが活躍するハードボイルド探偵ドラマ。古くは萩原健一の"傷だらけの天使"や松田優作の"探偵物語"を彷彿とさせる様な探偵活劇を永瀬正敏を主演に平成に蘇らせた作品、それが"濱マイク"シリーズなのです。
我が人生最悪の時
□ストーリー
横浜黄金町にある映画館、横浜日劇の2階に探偵事務所を構える濱マイクは、台湾人の友人、楊から行方不明の兄を探して欲しいと頼まれる。相棒の星野と共に調査を進める中、その背景に台湾マフィアとアジア系外国人で構成されている黒狗会の抗争が絡んでいることを突き止める。妹と二人で暮らすマイクは、楊の境遇を他人事と思えず、周囲の反対を押し切り調査を続けるが、そんなマイクの身に危険が忍び寄る。(公式HPより)
□みどころ
シリーズの原点にして1作目は全編モノクロの作品。古き日本映画へのオマージュも含まれており、舞台が横浜の下町であったりマイクの愛車が古いアメ車だったりするので、ためパッと見は昭和が舞台なのかなと思いきや中身はバリバリの現代ドラマ。マイクのキャラクターや彼を取り巻く登場人物達の魅力も丁寧に描かれていて ますので、モノクロ映画が苦手な人にも非常におすすめな一作となっています。古い映画ファンからそこまでコアでない人まで楽しめる物語りは公開から30年経った今も色褪せません。永瀬正敏自身が歌うエンディングテーマも必聴です。
遥かな時代の階段を
□ストーリー
濱マイクは、幼い時に自分と妹の茜を捨てたストリッパーの母親のリリーが、黄金町に戻ってきているという噂を聞く。一方、黄金町では「川」の利権をめぐる諍いが起こっており、その裏には「白い男」と呼ばれる謎の男が暗躍していた。警察でさえ手出しが出来ないその男の正体は一体誰なのか。(公式HPより)
□みどころ
第2作目は1作目と打って変わって全編カラー作品。派手なマイクの衣装や舞台となる横浜の街がより鮮やかに画面に広がります。マイクやその妹茜の出生の秘密なと、キャラクターをより深掘りする様な内容は正に2作目に相応しい王道ストーリー。カラーになったせいか、1作目と比較してより横浜がフィーチャーされたロケ地が多く感じるのもこの2作目の魅力だったりします。
罠 THE TRAPP
□ストーリー
横浜日劇の2階に探偵事務所を構える濱マイク。
マイクの住む黄金町で女性ばかりを狙った猟奇殺人が立て続けに起きていた。
事件に関心のなかったマイクだったが、恋人の百合子が襲われたことから事件の容疑者にされてしまう。仲間の助けを得てなんとか警察の追跡を交わしながら真相を突き止めようとするマイクだったが、事件の背景にある犯人の異常な計画に巻き込まれていく。(公式HPより)
□みどころ
劇場版完結編となる3作目は少しサイコスリラーな雰囲気漂う作品となっています。永瀬正敏も一人二役で出演していたり、佐野史郎や杉本哲太など過去作で出演していた俳優陣がまた違った役で出演したりと作品作りも不思議な印象を持つ今作。しかしマイクに恋人ができたり、前回の事件解決後に探偵事務所が有名になり繁盛したりと、物語りの続編としての楽しさもたっぷりと盛り込んだ完結編は見応え抜群。山口智子や夏川結衣など単館系とは思えない豪華俳優陣にも注目です。
"私立探偵濱マイク"シリーズは横浜が舞台の物語り
"濱マイク"シリーズのみどころの1つとして忘れてはならないのはやはり舞台が"横浜"であるということ。
マイクが事務所を構える横浜日劇は実際に存在した映画館で2007年に老朽化により惜しまれつつも取り壊されてしまいましたが、劇場版の公開当初はもちろんこの横浜日劇でも作品は上映され、若かりし時の私トモGPも足を運び観に行ったものです。
2025年現在は取り壊されマンションが建設されていますが、Googleマップには"横浜日劇跡"と表記されていますし、
劇中で何度も出てくるこの映画館前のゲート看板は、
文字こそ無いものの、まだその名残りが現在も残されていたりします。
マイクが愛車ナッシュメトロポリタンで颯爽と駆け抜ける古き横浜の下町や、
第2作目で大きく取り上げられた近くを流れる大岡川は、いまも当時と変わらずそのままの姿で横浜に残っています。食べ歩きロケなどでも有名な場所だったりしますが、映画をご覧になってから訪れると街の印象は全く異なり、今にもその辺の路地からマイクが飛び出してきそうな錯覚に陥ります。
撮影協として横浜市がバックアップしていることもあり、世間一般の"横浜"とはまた違った角度からこの"横浜"の魅力を垣間見ることかできるのもこのシリーズを観る上で注目していただきたいポイントだったりします。
2023年には4Kリバイバル上映され、2022年に行われた舞台版濱マイクは今年2025年にはなんとその続編が上演予定とまだまだ話題のこの作品、いまならYouTubeで無料公開中ですのでぜひこのチャンスを逃さずご覧になってみてはいかがでしょうか、おすすめです。