ミセスグリーンアップルで一番好きな曲は「僕のこと」さじゃんです。ミセスの楽曲紹介は今回が初めてではなく以前取り上げた映画ラーゲリより愛を込めての記事でも触れました。
昨年のレコード大賞受賞作品である、ライラックとアンサーソングである青と夏の分析記事も多くの方に読んでいただき嬉しく思っています。
令和を象徴するビッグバンドと言ってもいいポジションを確立したMrs. GREEN APPLEですが今度は過去名だたるアーティストが参加し続けてきたNHKの18祭のパフォーマンスアーティストに選出されました。
「18祭」とは?
【目的】
社会の一員としての責任を持ちながら進路や恋愛など人生の選択を迫られ、大きな悩みを抱える18歳世代が自信をもって前に進んでいけるように憧れのアーティストと共演することで、自身の成長や変化を実感させる
【開催方法】
事前選考を通過した1,000人の18歳世代とアーティストが1回限りのパフォーマンスを行う共演する楽曲は、選考のために送られた動画をもとに、アーティストが制作する
このイベントの模様は、後日NHK総合にて放送される
【過去の開催例】
2021年度にはあいみょんが出演し、「双葉」という新曲を書き下ろした
2021年にはONE OK ROCKが出演し、「We Are」という楽曲を制作。
と、RADWIMPSも登場したり過去の18FesのアーティストはNHKの選定センスもあって名だたるアーティストが名を連ねています。
現代を生きる令和の若者の「本音」
https://youtu.be/ZazKGMXc7iM?si=HVYpo_umiElXi_h5
今回のミセスの「ダーリン」の歌詞は本当に素晴らしいと思いました。
ー負けない何かが欲しい
”私”だけの愛がほしい
そうすればきっと僕らは
比べないで居れるー
出だしの歌詞にこの曲のすべてが詰まっていると言っても過言ではないと思っています。個人的にSNSの普及で「ヒエラルキーの可視化」が若者を中心に悪い意味で進んでしまったと感じていました。意識しなくともInstagramを見続けてしまうと、自分よりもリッチで恵まれていてモノに溢れた人達の”フェイクを含むインフルエンス”が脳内に刺さってしまう現代。個人的には実はあまりMetaが提供するサービスを使わなくなってきたのですが、悪い意味で若者は比べられるアプリと共存している”可視化”という苦しみの中に居るような気がしています。
居場所がないのは大人も一緒かも
ー信じれる何かが欲しい
解けない絆が欲しい
そうすればきっと僕らは
呆れないでいられるー
皆さんは、友人でも家族でもパートナーでも恋人でも”解けない絆”と断言できる人間関係に恵まれているでしょうか?もちろん。居ると言い切れる方も多いかと思いますが、自分のように大人になってもこのような不安の中で生きている人って実は多いのではないかと思っています。
ー羨ましい
ただ虚しい
自分で選んだ道でも
たまに振り返ってしまうー
この大サビの歌詞なんて若者へと言うより自分のような中年に刺さる歌詞だと思ったりもします。皆さん気づかないかもしれませんが、大人になってからの方が選んだ道を疑ったり違う道を選んだ近くの人への郷愁に駆られたりするのではないでしょうか?聞いているうちに、大森元貴さんにミセスに
”大丈夫 あなたの気持ち 分かってるから”
”自分も僕達も同じだから”
と励まされたり寄り添ったりされている気持ちになります。疲れているときは自然に泣けた事もありました。自分よりも年下の彼らがこのような歌詞を書けるのも素晴らしいし、曲調もスケール感のある感じで名曲が多いミセスですが個人的には本当に代表曲になるのではと感じています。
僕もミセスほどではないですが、皆さんの苦悩や閉塞感や満たされない葛藤を理解しているつもりです。それでも、生きていく事はこういった事とセットに船を進めていくイメージなのだと思っています。他所の芝生は青く見えますが、どんなに成功していそうな人でも金銭的に恵まれていそうな人でも
絶対に苦悩が付きまとうのが人生だということ
に最近強く感じています。実は本能ブログのプロジェクトも今年で5年目に突入しました。途中で辞めそうになったりメンバーに迷惑をかけたりして、皆さんに楽しんでもらいたくて専門性を強めない色んなジャンルの記事を書いてきました。最近では読者の方からライターになってくれたSさんや読者の方から案件の依頼があったりと、諦めないで続けるとこんなギフトがあるのかと、”見ていてくれる人は居るのな”だなと感動したりします。メディアとしてはまだまだですが、残酷かもしれない日常に僕達のブログが多少の癒やしやペーソスになってくれることを祈ってこれからも頑張っていこうと思っています。
2025年2月14日 本能ブログ CEO さじゃん