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【チェンソーマン:レゼ編】見逃すと勿体ない!小ネタ・裏設定7選

大ヒット上映中のチェーンソーマンレゼ編。すっかりレゼの魅力の虜になってしまい、先日2回目の鑑賞にも行ってきたのですが、1回目の鑑賞後に様々な考察や小ネタを調べていたので2回目はより物語を楽しむことができました。

この映画に潜んでいる数え切れないほどの小ネタと映画的仕掛けを国内外の考察・レビュー・制作インタビューをもとに、“見逃すと勿体ない10のポイント”を厳選して紹介します。

レゼ初登場シーンでデンジを殺そうとしていた

初登場シーン、雨の中で電話ボックスに入るレゼ。その時、彼女の手は首筋を触っています。この何気ない動作は、実はその瞬間に殺そうとしていたという考察があります。
外見は可憐でも、内には任務の緊張が張り詰めていて、出会いの瞬間から「殺す対象」と「惹かれる相手」を同時に見ていたという、レゼというキャラクターの二面性を象徴するカットです。

 『JIN-ROH 人狼』──爆弾少女の原点

押井守監修『人狼 JIN-ROH』は、レゼ編の精神的ルーツとも言える作品。
作者・藤本タツキはインタビューで「人狼の爆弾少女に衝撃を受けた」と語っています。“恋愛に似た任務”という構図、“少女が自らの体に爆弾を抱えている”という設定、そして“国家に利用される純粋さ”──すべてが共通しています。

レゼが首のスイッチを引く姿は、まさに人狼の自爆シーンの再構成。
「彼女の恋は最初から引き金の上にあった」という残酷な比喩です。

『シャークネード』オマージュ──サメ+台風の悪魔

サメの魔人ビームと台風の悪魔が同時に登場する中盤の戦闘。爆発しまくりで、ただただ見ていて気持ちいい個人的に大好きなシーンですが、あれは「シャークネード(Sharknado)」というB級映画が元ネタとなっています。

“サメ×竜巻”という不条理な組み合わせを、真剣に描くギャップ。B級映画を愛する藤本タツキのユーモアが炸裂した瞬間です。

実際、映画版のCGエフェクトでは風と水が複雑に交差し、まるでシャークネードのポスター構図そのもの。一見ギャグのようでいて、“災厄と滑稽が共存する世界観”を凝縮した重要なカットでもあります。

都会のネズミと田舎のネズミ──マキマの監視の寓話

映画中に出てくる寓話「都会のネズミと田舎のネズミ」は、古典イソップ寓話をベースにした監視と支配のメタファーです。

作中、レゼとデンジが話していたこの話を、マキマが終盤で話すことから、デンジとレゼはマキマにずっと監視されていたことが示唆されています。彼女は動物を介して情報を聞き取る能力を持ち、実際に画面上いろいろな場面で動物が背景に紛れ込んでいる描写があります。

空を横切る飛行機=ロシアの監視機説

物語の中で何度も映る飛行機。あの飛行機がロシア軍の偵察機だという考察が定着しています。レゼはソ連のスパイという設定。空を飛ぶ機影は、彼女が常に国家に監視されている暗喩。“空=自由”でありながら、彼女にとっての空は“逃れられない監視の象徴”となっています。

デンジとの関係が深まることによって揺れ動くレゼの心を見透かしたかのように、監視されているということを思い出させる上空を飛ぶ飛行機。レゼはデンジを再び殺害対象として認識させられることになります。

プールに映る“クモと蝶”──美しさと残酷の対比

デンジとレゼがプールに入る場面では、“クモが蝶を捕らえる”カットが挿入されています。この構図についても様々な考察がありますが、クモ=レゼ、蝶=デンジでもその逆でも成り立ちますし、クモ=支配者(マキマ/国家)、蝶=自由を求めるレゼ/デンジと、蝶は自由、クモは支配として見る人によって様々な考えを巡らせることができます。
個人的にはデンジに惹かれながらも国家に縛られたレゼの運命を暗示しているように感じました。

『レオン』のラストを思わせるホワイトアウト演出

ラストでレゼが喫茶店に向かう場面。画面が徐々に白く飛び、音が消えていくあの瞬間は、リュック・ベッソン監督の名作『レオン』のエンディングと極めて近い構図です。

もうすぐデンジに会えるという場面でマキマに止められてしまうレゼ。マチルダにもうすぐ会えるというところでゲイリー・オールドマン演じるスタンに撃たれ倒れるシーンのオマージュとなっています。最後に爆弾のピンを渡す場面も爆弾の悪魔であるレゼとの関係があるからこの構図を採用した藤本タツキ流の遊びかもしれません。

まとめ

レゼ編は、爆発しまくりの爽快爆弾映画ではなく、愛・任務・監視・自由を多層的に重ねた寓話的ラブストーリーです。白く光る別れ、髪を解く仕草、導火線のようなリボン、そして“空の上から見下ろす誰か”。全ての演出が、彼女の生と死を映画的に語る伏線です。

11月1日(土)からは入場者特典第四弾として、レゼのビジュアルカードの配布が決定。さらに特典は第七弾まで続く予定とか。2度3度と見に行くとまた新たな発見があるかもしれません。