
毎年2月14日といえば、そう。本邦ではバレンタインデーとして、その直前ぐらいからチョコが飛ぶように売れる日ですよね。
どうも。世界初のチョコレートから生まれた人間、松本ミゾレです。チョコ大好き!
この国では2月14日に、女性が意中の男性にチョコを渡して愛を告白するといった風習が定着しています。
または女性が義理チョコを職場の男性に配るという日でもありますよね。
そして受け取った男性は、今度は3月14日のホワイトデーにお返しをするというのもお定まりのパターンです。
そんなバレンタインデーですが、そもそもの源流は何かと言いますと、これもやっぱり、愛情が関与しています。
ただ本来のバレンタインデーと日本のそれとは、まるで意図が異なっています。
「うっすらそういう話は聞いたことがある」という方も多いはずですが、具体的に本来のバレンタインデーが成立した経緯まではよく知らない。または以前聞いたけど忘れた。そんな方もまた多いはず。
そこで今回は、この経緯について簡単にご紹介してまいります。
めざせ、バレンタインデーマスター!
かつてバレンタインという名の司祭が存在した…
イタリア・ウンブリア州にテルニという都市があります。人口はおよそ11万人。ウンブリア州でも比較的発展している街になっているのですが、この都市の歴史はとにかく古い!
紀元前7世紀頃にはここに土着していた民族、ウンブリ人によって建造されていたと考えられており、長らく平穏が保たれていました。
紀元前3世紀頃にローマの征服を受けてしまいましたが、その占領下でインフラは発達し、劇場や神殿なども建造されていくことに。
つまりローマ式の文化に塗り替わっていたわけですね。

紀元3世紀頃。この都市にバレンタイン(ウァレンティヌスとも)という名前の人物が、キリスト教の聖職者として着任します。
この頃のローマ帝国を統治していたのが、皇帝クラウディウス2世という人物でしたが、度重なる帝国の領土拡大のために、兵役に就ける戦力を継続的に募る姿勢を見せていました。
ただし、当時徴兵制にはある逃げ道が用意されていたといいます。それが、結婚。
結婚したばかりの夫婦に対しては、その夫を兵役に就かせることはないという法律が、当時のローマ帝国に存在しており、そのために兵役逃れのための結婚が流行することになったのです。
が、皇帝としては兵士は何人いても足りないと考えていたため、ほどなく結婚という制度自体を禁ずるようになります。
そこでバレンタインは司祭として、帝国の目を掻い潜って密かに結婚を希望する男女を祝福し、夫が戦場に行くことがないように手助けをしていたのです。
危険な手段でしたが、バレンタインとしては皇帝の思惑よりも神々からの祝福を優先していたというわけですね。
捕えられ、処刑されることとなったバレンタイン…
もちろん、そんな行動がいつまでも帝国にバレないはずもなく、あるときバレンタインは捕縛されることとなります。
監獄に入った彼の命運はもはや尽きたも同然で、ほどなく処刑が言い渡されることとなります。
ただし本人は特段取り乱さず、逆に看守に対してキリスト教の教義を口伝したり、福音を授けるなどしたとされます。
すると看守も徐々に興味を持ったのか、自分の養女を連れてきてこう言ったのです。
「この娘は目が見えない。本当に神の御業があるのなら、うちの娘の目を治してくれ」
バレンタインは頷き、養女の顔に手を当てました。
ほどなくすると養女は目に光を宿し、辺りを見回したと伝わります。
看守はこういった奇跡を目撃したことで娘共々キリスト教に入信。ところが事態を知った皇帝によって処刑されてしまいました。
帝国側もバレンタインの起こした奇跡に危機感をおぼえたのか、その後すぐに彼の処刑が始まります。
処刑場に引き立てられる間際、バレンタインは件の養女に遺書と言うべき1枚のカードを渡しています。
これが後年にも伝わる、バレンタインカードを送る習慣の、いわゆる元ネタとなります。
バレンタインは即座に斬首されました。この日が269年2月14日。
一説には彼の誕生日もまた2月14日だったとされており、これが事実なら彼は誕生日に天に召されたことになりますね。
大切な人への贈り物、という観点では日本のバレンタインデーもあながち的外れではない?
ということで、今回はバレンタインデーのそもそもの源流となった出来事についてのお話をしてまいりました。
いかんせんかなり古い時代の話なので、この逸話にも諸説はあるわけですが、大まかな流れは前述のとおりとなります。
筆者はキリスト教徒ではないため全面的に彼が起こした奇跡を信奉しているわけではありませんが、全部が全部後年の創作とも思ってはいません。
少なくとも、帝国に隠れて男女を祝福していた辺りまでは事実に基づくような気がしています。
それほど敬虔な聖職者なら、現代にもいるわけですし。
翻って日本のバレンタインデーを俯瞰すると、何から何まで異なる風習に思えますが、バレンタインのチョコを送る際に添えがちなメッセージカードもバレンタイン司祭の遺書が元祖でしょう。
それに愛する人への贈り物と考えると、男女を祝福し結婚させたという意味での司祭の無償の愛と、その男女間の愛も同じようなもの。愛は普遍ですし。
ですのであまり気にせず、私たちは私たちなりのバレンタインデーを謳歌しても良いと思います。


