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なぜ令和のヒット作は“母と子”を描くのか?

こんにちは!ライターの佐藤杜美です。ヒットマンガは数多くありますが、令和の漫画やアニメには共通点があります。それは母子関係です。そこで今回は、母と子が絡んでいる作品をご紹介いたします。

なぜ流行っているの?

最近では、親ガチャ、子ガチャ、毒親などのワードが見かけられます。この言葉が流行り出した2019年頃から母と子がテーマの作品が出てきたように思います。流行った背景としては、やはりSNSでしょうか。SNSにより他人の生活や格差が見えてしまったからこそ、比較してしまう。些細なことから徐々に傷口が広がっていったように思います。今回は、ヒットした3作品をピックアップしてご紹介いたします。

血の轍

まず初めにご紹介するのは、押見修造著の『血の轍』です。2023年にはフランス「アングレーム国際漫画祭」シリーズ賞を受賞と大変人気な作品です。あらすじは、母親の過剰な愛情と支配により、日常が崩壊していく少年・長部静一の苦悩を描いたサイコサスペンス。

一見普通に見える母親ですが、息子への歪んだ愛が徐々に過激になっていきます。過干渉と支配といったところでしょうか。“愛”という言葉で息子の意思を破壊し、コントロールしていく姿が描かれています。

母親は、若くて綺麗すぎて不気味に見えるのですが、もしかしたら息子視点から見たお母さんなのかもしれません。好きな人や恋人が綺麗/かっこよく見えるのと同じ原理で、フィルターがかかってそうだと個人的には感じました。ある意味洗脳に近い状態なのかもしれません。他のマンガと比べて圧倒的にセリフが少なく、顔の表情や無言のコマで語られているのが特徴です。読み進めるごとに胸の奥がザワザワするような不快というより、生理的にざわつく感覚。まさしく“静かなる狂気”という言葉がぴったり。どのような結末を迎えるのか、親子の愛とはどのようなものか考えられる作品です。

タコピーの原罪

続いてご紹介するのは、タイザン5著による『タコピーの原罪』。乃木坂46の池田瑛紗さんも読んでいた人気作品です。あらすじは、ハッピーを広めるため地球に降り立ったタコピーは、しずかちゃんと出会う。ピンチを救ってもらったタコピーは、不思議な力を持つハッピー道具で、しずかちゃんのために奔走するのだが、彼女は笑顔すら見せない。どうやらその背景には学校のお友達とおうちの複雑な事情が関係しているようで…。

今回は内容ではなく、3人の親(まりな、しずか、東)をピックアップしていきます。それぞれ性格も環境も違う母親が特徴的。しずかちゃんママは、両親が離婚していて、父親は別に家庭を持っています。夜のお仕事(キャバクラかスナック)をしており家を空けることが多く、娘に無関心。まりなちゃんパパと不倫関係にあります。

まりなちゃんママも夫の不倫(しずかちゃんママと)により溜まった鬱憤をまりなちゃんにぶつけています。

お父さんも、仕事と家庭のストレスで常にイライラ。

東くんママは、典型的な教育ママ。

兄の潤也がいつもテストで100点だったので、東くんと比較をし、心理的に追い詰めます。

満点じゃなかったらおやつのパンケーキはなしという教育方針で、極め付けは、そのパンケーキを先に作っておき、東くんに罪悪感を持たせるというもの。暴力もネグレクトもしていないので、毒親だと気づかれないタイプの毒親です。

経済的不安定・無関心・精神的支配という3つの観点から作者は描いています。

娘がいじめをしていました

しろやぎ秋吾著の『娘がいじめをしていました』。ドラマ化もしているヒット作です。あらすじは、中学時代にいじめられた経験を持つ赤木加奈子は、小学5年生の娘・愛が同級生の馬場小春をいじめていることを知り、家族で馬場家に謝罪に向かいます。加奈子たちの謝罪はその場では受け入れてもらえたものの、小春はその後、不登校になってしまい、小春の母・千春は苦しむ娘を見て知り合いに相談。SNS上での匿名の告発をきっかけに、思いもよらない事態へと発展してしまう。

自分の子供が加害者側になるなんて想像がつかなく、多くの親は、自分の子供がいじめられたらどうしよう、という被害者側の視点を想像していることが多く見られます。いじめられる側の物語はたくさんありますが、この作品は加害者側になったパターンを描いた新たな物語です。小中高生の自殺者数が532人と過去最多を記録した2025年。そんな今だからこそ、多くの人に読んでもらいたい物語です。

「好き」という言葉の違和感

会話の流れで、母親のことについて話す子が私の周りでは多いです。「お母さんのことめっちゃ好きなのね、厳しいけど」って言った女の子や「お母さんのこと好きだから〜」と言った男の子。恐らくですが、このセリフは本当に好きなら出てこない発言です。本当に好きならば、説明的・執着的にはならないはずで、どちらも“好き”という感情はあるけど、苦しい、もしくは好きと言わないと自分を保てないという状態になってるのだと思います。

なぜこんなにシンクロする発言が出てくるのか疑問には思いますが、きっと私が感情的に不安定な人を引き寄せやすい傾向にあるからでしょう。

このような発言をする人の傾向としては、未処理の家庭トラウマを人との距離の近さで埋めようとしていたり、承認欲求が強く自己価値を外側で保っていたりするような傾向があるようです。性格的な面も関係あるとは思いますが、弱いからそうなった、だらしないからそうなったわけではありません。そうならざるおえない環境にあったと言えます。母という存在は、家庭での安心感をもたらす存在でもあり、同時に逃げ場のない関係でもあります。上記挙げた作品でもそうですが、父親ではなく母親が描かれており、母という存在は子供にとってある意味呪いのようなものなのかもしれません。