こんにちは、歳を重ねるにつれ洋菓子よりも和菓子をより好む様になったトモGPです。というわけでここ最近、お茶やコーヒーのお供はチョコや生クリームというよりもっぱら”餡子”なのですが、そんな自分が大好きな和菓子のお店があります。それが、福岡は博多にある和菓子の名店「鈴懸」です。先日その「鈴懸」の”東京ミッドタウン日比谷店”を訪れてきましたので、今回は博多を代表する和菓子の名店「鈴懸」の歴史や魅力と共に、その様子をお届けしたいと思います。
"現代の名工"から受け継がれる進取の精神
「鈴懸」は1923年(大正12年)に生まれました。創業者である中岡三郎氏は、"現代の名工"にも選ばれた伝説的な職人でした。彼が何より大切にしていたのは、"進取の気象"という言葉です。それは、単に古き良き伝統を頑なに守るのではなく、時代の空気を敏感に捉え、常に新しい和菓子の在り方を模索し続ける姿勢を意味しています。この精神は、三代目である現在の中岡生公氏にも色濃く受け継がれています。
「鈴懸」のお菓子が、老舗の品格を漂わせながらも、驚くほどモダンで洗練されて見えるのは、この歴史に裏打ちされた革新性があるからに他なりません。お菓子一つひとつの造形、パッケージのデザイン、そして店舗の空間設計に至るまで、すべてが調和し、一つの芸術作品として完成されているのです。
まるでギャラリーの様な"東京ミッドタウン日比谷店"
「鈴懸」は、福岡以外では東京の3店舗のみ。そのうちの1つが今回訪れた"東京ミッドタウン日比谷店"です。東京ミッドタウん日比谷の地下に位置するその店舗は、良い意味で和菓子店らしからぬオーラを放っています。
余計な装飾を削ぎ落とした、ミニマリズムを感じさせるディスプレイ。そこに並ぶ生菓子は、まるで宝石のようにスポットライトを浴び、訪れる人々の目を楽しませてくれます。
どれも人気の品ばかりですので、中には早い段階で売り切れてしまう和菓子もあったりします。自分は午前11時のオープンとほぼ同時に訪れたのですが、平日の昼間にもかかわらず、その洗練された佇まいに惹きつけられるように、すでに多くの人々が列を作っていました。
人気メニュー"鈴乃◯餅"と"鈴乃最中"
鈴懸を語る上で、避けて通れないのが"鈴乃〇餅(すずのえんもち)"です。正体は直径わずか5センチほどの小さなどら焼きなのですが、その中には驚くほどのこだわりが凝縮されています。佐賀県産のヒヨクモチを使用した生地は、しっとり、そして驚くほどモチモチとした食感。十勝産の小豆を使用した上品な餡が、その独特の生地と溶け合う瞬間は、まさに至福の一言です。
そして、店名にも通ずる「鈴」を模した"鈴乃最中"。こちらは一転して、新潟県産"こがね糯"を使用した皮の香ばしさが際立ちます。サクッとした軽やかな歯応えの後に、しっとりとした粒あんの風味が追いかけてくる。この食感のコントラストは、一度体験すると忘れられない魅力があります。「鈴懸」の和菓子は上品な甘さでお茶だけではなくコーヒーにも本当によく合います。
(公式HPより)
この二つを竹籠に詰め合わせた"〇すず籠(えんすずかご)"が、手土産として絶大な人気を誇るのも頷けます。丁寧な編み込みの竹籠に、愛らしい形の和菓子が並ぶ姿は、贈る側のセンスを無言で物語ってくれる、そんな信頼感に満ちています。
この日は他に"柏餅"と"白玉ぜんざい"も購入。狙っていた商品を購入することができてホクホクでしたが、ひとつだけ残念だったことは、季節限定の"苺だいふく"が終了していたことです。福岡が誇る"あまおう"を丸ごと一粒使用したこの大福は、こしあんの滑らかさといい求肥の食感といい、もはや一つの完成された果実料理と言っても過言ではない一品です。今回は残念でしたが、また今年の冬の楽しみにとっておきたいと思います。
日常を"特別"に変えてくれる和菓子
鈴懸のお菓子が多くの人を惹きつける最大の理由は、その"誠実さ"にあるのではないかと感じました。厳選された素材を使い、職人が手間暇を惜しまず作り上げる。言葉にすれば簡単ですが、それを100年以上、高いレベルで維持し続けるのは並大抵のことではありません。高級感がありながらも、どこか日常の延長線上にある温かさを忘れない味わいであったり、一つから気軽に買えるその敷居の低さ、そして箱を開けた時に広がる非日常的な美しさ。その絶妙なバランスこそが、「鈴懸」が博多だけではなく、全国の多くの人達に愛される理由なのだと思います。
少し大袈裟かもしれませんが、手軽に日常を"特別"なものに変えてくれる魔法の様な素敵な和菓子店「鈴懸」。オンライン通販もありますので、みなさんもぜひ味わってみてはいかがでしょうか。


