
先週、watchOS 27の対応機種をまとめました。あれは、虐殺でした。Series 8もUltra 1も、まとめて崖から蹴り落とされました。
では、iOS 27はどうでしょうか。
結論から言います。1台も、切り捨てなしです。iPhone 11以降が、全員そのまま生き残りました。先週あれだけ血が流れたのに、今週は誰も死にません。Appleの匙加減、激しすぎます。
ただし、ここで安心して閉じないでください。「アップデートできる」と「全機能を使える」は、まったくの別物です。今回いちばんのごちそうであるSiri AI / Apple Intelligenceは、iPhone 15 Pro以降だけの特権でした。今回はその対応機種と、AIの見えない壁について、まとめます。
iOS 27、結論から言うと1台も切り捨てなしです
iOS 27の対応機種は、iOS 26から完全に据え置きです。下の表のとおりで、いちばん古いのは2019年発売のiPhone 11。発売から7年目のサポートになります。長生きです。
| シリーズ | 対応状況 |
|---|---|
| iPhone 17シリーズ(2025) | ○ |
| iPhone 16シリーズ | ○ |
| iPhone 15シリーズ | ○ |
| iPhone 14シリーズ | ○ |
| iPhone 13シリーズ | ○ |
| iPhone 12シリーズ | ○ |
| iPhone 11シリーズ | ○ |
| iPhone SE(第2世代)以降 | ○ |
先週、私はUltra 1が切られたのを見て「明日は我が身です」と震えていました。Ultra 2ユーザーとして、薄氷を踏む思いでした。それが今週、iOSの方は全員無事です。同じApple、同じ秋のリリース、なのにこの温度差です。
watchOS側の地獄絵図については、先週まとめています。
watchOS 27の対応機種まとめ。Ultra 1切り捨てに震えるUltra 2ユーザーの所感
「アップデートできる」と「全機能使える」は、別の話です
ここが本記事の山場です。
iOS 27は全員にやってきます。でも、目玉のApple Intelligence(新しいSiri AI・写真の高度な編集・作文ツールなど)は、iPhone 15 Pro以降にしか来ません。A17 Proチップとメモリ8GBが要件だからです。
| AIが使える | AIは使えない(OSは入る) |
|---|---|
| iPhone 16シリーズ以降 | iPhone 15/15 Plus |
| iPhone 15 Pro/15 Pro Max | iPhone 14以前・SEシリーズ |
注目すべきは、iPhone 15(無印)と15 Plusです。わりと新しいのに、AIのテーブルには着けません。同じ「15」でも、Proでなければ門前払いです。世知辛いです。
では私のiPhoneがどちら側か。ここでは、伏せておきます。察してください。SOXAIの睡眠スコアが49の人間が、最先端AIを使いこなしている画を、想像できますか。できませんよね。私もできません。
[画像: Apple Intelligenceの対応・非対応をまとめた自作の早見表画像]
全機種が恩恵を受けられる部分(高速化とLiquid Glass)
「AIがおあずけなら、古いiPhoneは何も得しないのか」。そんなことはありません。土台の高速化は、全機種が受けられます。むしろ古い機種ほど「効いた」と感じやすいはずです。
Apple公式のテスト値では、こうです。
- アプリの起動:最大30%高速化
- 写真の読み込み:最大70%高速化
- AirDropの転送:最大80%高速化
最大、です。最大。あくまで最大です。私はこの「最大」という言葉に、何度も裏切られてきた人間です。スマートリングの「最大8日持続」を、3日で看取った男です。ですので、ここは話半分で構えておきます。それでも、速くなるなら、ありがたいです。
デザイン面では、iOS 26のLiquid Glassが調整され、透明度をスライダーで自分好みに変えられるようになりました。透けすぎて文字が読めない、という去年の悲鳴に、Appleが静かに応えた形です。
Siri AIは「英語から・EU/中国はおあずけ」の段階提供です
新しいSiri AIは、GoogleのGeminiベースで作られた次世代AIで、生まれ変わると言われています。期待しています。期待は、しています。
ただし提供のされ方が、なかなか慎重です。整理します。
- 年内に、まず英語設定のユーザーへベータ提供
- 日本語などは、その後で順次拡大
- EUはDMAの影響で延期、中国は規制対応が未了で当面使えない
つまり、AI対応のiPhoneを買っても、新しいSiriを日本語でフル活用できるのは、もう少し先です。「最新AIを今すぐ日本語でゴリゴリ使いたい」という方は、過度な期待はおあずけにしておくのが、精神衛生上よろしいかと思います。
健康ガジェット民として気になったヘルスケアの新機能
スマートリングを2年、Apple Watchを毎晩巻いて寝ている人間として、ヘルスケアの更新は無視できません。今回、触る場所をいくつも手直ししてきました。
個人的に注目したのは、この3つです。
- 周期記録に閉経周辺期・更年期サポートが追加(通知は40歳以上が対象)。健康データの守備範囲が、また一段広がりました。
- カメラで栄養の質を5段階表示するビジュアルインテリジェンス。ただしiPhone 15 Pro以降限定で、しかもカロリー計算もヘルスケアへの同期もしません。「これは加工が多そう」という方向感をつかむ道具で、食事記録アプリの代わりにはなりません。期待しすぎると、拍子抜けします。
- GymKitがiPhone単体に対応。Apple Watchなしでもジムの機器とつながります。
正直に言います。私の健康データの母艦は、いまだにスマートリングとApple Watchです。iPhoneのヘルスケアは、データが集まってくる先の「金庫」です。今回の更新で金庫の中身は少し賢くなりましたが、毎晩私の睡眠を黙って記録しているのは、やはり指のリングと手首の時計でした。彼らは、今日も働いています。私が寝ている間も。私より、働いています。
結局、自分のiPhoneはどうすべきでしょうか
買い替え判断を、3パターンで整理します。
- AIを今すぐ使いたい人:iPhone 15 Pro以降が必須。中古のiPhone 15 Proが現状いちばん手頃な「AI入場券」です。
- AIは要らない、速さと最新OSで十分な人:iPhone 11〜13の型落ち・中古で、まったく問題ありません。むしろ高速化の恩恵を強く感じられます。
- とにかく安く長くな人:iPhone SE(第3世代)や中古のiPhone 12/13。iOS 27対応で、寿命がまた延びました。
※買い替えや中古購入は、最終的にご自身の利用状況とご予算でご判断ください。本記事は2026年6月時点の発表内容にもとづく所感であり、私はiOS 27正式版を実機検証していません(ベータは入れない主義です)。対応機能・言語は今後変わる可能性があります。
まとめ
iOS 27は、1台も切り捨てませんでした。全員、生還です。先週のwatchOSとは大違いです。
でも、本当のごちそうであるAIは、iPhone 15 Pro以降だけのものでした。全員が席には着けた。けれど、メインディッシュが運ばれてくるのは、上座の数人だけ。そういうアップデートでした。
私はといえば、たぶん末席です。たぶん、ではありません。末席です。それでも私のiPhoneは、秋には少し速くなるそうです。それで、よしとします。
(昨晩の睡眠スコア: Oura 69 / SOXAI 49 / Apple Watch 67。3台が3台とも違う点数を出してきました。AIの前に、まず私の睡眠の評価を統一してほしいです)

