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テラスハウス制作中止によせて

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木村花さんの死去に伴い現在放送、制作されていたテラスハウス2019-2020の制作中止が発表されました。制作会社に対する脅迫や中傷行為があるようなのでそういった部分も心配ですが、今回はこの結末しかないと思います。8年間全シリーズ見続けて来た自分が思う「テラスハウスとは何だったのか」を振り返ってみたいと思います。

テラスハウスは恋愛リアリティーショーなのか

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2012年の湘南編でスタートしたテラスハウス。当時はスタジオメンバーという概念はなくYouさんが一人で進行されていました。バラエティ色というよりはドキュメンタリー色がやや強い感じでスタートしました。

 

この頃は、売名行為がメインのインフルエンサー風のメンバーではなく様々なジャンルの若者を集めてシェアハウスさせたときの化学反応を見ていくといった趣だったと思います。

 

湘南編で一番長く入居した菅谷哲也さんを中心に映画化もされ自分も見ましたがとても楽しい作りでした。しかし、ここでテッチャンがトラブルを起こしていたことを後に報じられテラスハウスの雲行きが怪しくなっていった前兆となりました。

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しかし、個人的には「恋愛ではないテラスハウス」が好きでした。特に男子の友情が垣間見れたテッチャンとサーファーの湯川正人さんの兄弟のような関係が好きで湯川正人くんが退去する時にテッチャンに当てた手紙は自分の中でも号泣ものでした。

 

実はこの様に恋愛がメインではないテラスハウスが好きだったというファンは少なくなく今回のように「恋愛リアリティーショー」と切り取られるとバチェラーシリーズのような印象を受ける方もいるかも知れません、見たこと無い方は。

 宮城大樹、今井洋介、菅谷哲也のトリオは見ていて「男友達あるある」満載で楽しかったですし(女子に振られてキャバクラで慰められる的な)、恋愛が全くわからないEden Kaiのナマズ料理事件、ぺっぺの感動の連載開始とコンビニのおばあさんとの素敵なやり取り等々、

若者が成長する過程を見るリアリティーショー(完全ではないかもしれないですが)

 なテラスハウスが好きでしたし、友達同士でファン同士で話している感想を見ていただこうと本能ブログにおいても書いてきました。中年からみた若者の挙動というものは大変興味深いですし応援したいですし、青春に戻れたようなそんな錯覚さえ味あわせてくれる番組でした。

 

スタジオメンバーが増員したころからテイストが変わり始める

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スタジオメンバーに、チュートリアル徳井さん山ちゃん馬場園さんが加わり「吉本色」が強くなりはじめたあたりから「素人いじるリアリティーショー」的な要素に変わっていきました。これは、現メンバーのにいにい(新野社長)もTwitterで述べていますが楽しい部分でもあり危険な部分でもあるなと心の隅では感じていました。

 陰湿に批判というか「いじり」というお笑い文化のグレーな部分もあるので、にいにいの言う通り悪魔的構造が定着しつつあったのは事実かもしれない。視聴者として楽しんでいて実際に入居した社長だからこその視点で納得できました。

テラスハウスの演者は叩いていい

そんなはずはないのですが、舌鋒鋭い山ちゃんの「仕事ぶりを」真に受けてしまうアンチが居て花に限らずえみかや軽井沢の田中ゆいへの個人攻撃に繋がっていったのはルートとしては確かに存在していたと思います。しかし、メディアに出る以上は好意的に思ってくれる人だけではないのは歴史が証明している事実でもあるのは自明の理であったし、だからこそヘイトをもらったり誹謗中傷に苦しむ演者を「法的な手段」によってテラスハウススタッフは積極的に保護してあげるべきだったのかもしれません。近年の出演者に見られる

ビジネス売名のための入居

が多くなっていたのも事実で花も女子プロレスという世界を背負って登場した部分も多分にあったかと思います。退去後すぐ自分のブランド立ち上げてアパレルを売るもの、売名して音楽活動を軌道にのせたいもの、自分の競技のフィールドにストイックに戻るアスリート、様々なパターンがありました。しかし、「自分探し」「売名インフルエンサー」的な雰囲気の演者にはスタジオメンバーのあたりも強かったように今振り返ると思ったりもします。

売名させてやってるんだから多少のヘイトは我慢しろよ

という不文律でもあるかのように。その悪魔的構造は地上波メインだった頃よりもNetflix共同制作に移管してからの方がより顕著に行われていったようにも感じます。(民法特有のスポンサーサイドへの忖度的な)

 

”山ちゃんが悪い”制作が悪い”と犯人探しもエスカレートしつつあり心配ですが個人的にもは青春リアリティーショーとして感動させてもらって楽しませてもらったテラスハウスに言う気もないし感謝しかありません。本当に全シリーズ見続けたファンなので。しかし、

見えないところの演者へのフォローが恐ろしいまでになかった

ことが露見してしまい、今回こんな結末を迎えることになってしまいました。とても悲しいですが。

 

今後また制作することがあるのか現時点では不明ですが今はSNSでの誹謗中傷への流れが日本で変わってくれることを期待しています。花だってテラスハウスが無くなることを願っていた訳ではないだろうし、無念さも絶対残したまま旅立ってしまったので彼女の弔いに本当に本当に日本でネットからの匿名の誹謗中傷が根絶されることを今回のことが契機となって実現されれば花もご遺族のお母さんも喜んでくれるような気がします。

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花のことは毎週ずっと見てきましたしブログにも感想を書いてきましたし妹のような、姪っ子のような不思議な親近感でみていました。繊細で真面目で頑固なところもあり真っ直ぐでそれでいて純粋で恋愛経験も少ない中学生の女子のような人だった木村花という女の子。悪気はないのに空回りしてしまったり、それでいて周囲に気遣いが出来るような優しさや繊細さも持ち合わせたナイーブな人という印象で個人的には好きなメンバーでした。

 

自分でも初めてですが会ったこともない有名人の方にここまでの喪失感を覚えたことはなくビックリするぐらいショックでしたし悲しかったです。彼女について考えることも記事を書くことも今日まで正直できませんでした。見ているファンの僕たちがココまでの悲しみなのだから一緒に入居していたメンバーの気持ちを考えるといたたまれません。花も辛かっただろうから今は全てから解放されてゆっくりしてくれていると信じたいです、今井洋介さんにも会えてると良いなと。

 

テラスハウスは音楽の選曲の良さ、デートで使われるお店のセンス、映像のアングルや色合い、フォントや文字の入れ方などトレンドを作っていた要素が強い番組で個人的にもテラスハウスで聞いてファンになったアーティストや曲があるぐらいでした。番組の制作が中止になるのは花のこと現メンバーのことを考えると当然の決定ですがいつの日か花もご遺族の方も納得できる若者の青春リアリティーショーが違う形で復活してくれることを期待しています。

 

Rest in place hana.

You are truly a wonderful person.