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創業50余年!横浜関内の老舗天七で味わう受け継がれる伝統の味【天ぷら】

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やっぱり日本人なら和食!トモGPです。新米も出荷され秋の野菜も美味しいこの季節、ごはん、特に和食が恋しくなる季節がやってまいりました。みなさんは和食のご馳走と聞いて何を思い浮かべますか?寿司やすき焼きなど和食のご馳走は沢山ありますが、自分が真っ先に思い浮かべるのは”天ぷら”です。なかなか自分で作るのは大変ですし何よりお店のように上手く作るのも難しい、それでも秋の美味しい食材を天ぷらで食べたい!、ということで今回は横浜の関内にある天ぷらの老舗「天七」を訪れてみましたので紹介させていただきたいと思います。

天ぷらは庶民の味

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寿司と並び和食を代表する料理として世界的に有名な天ぷらは、江戸時代には屋台で味わうような”庶民の味”として人気の料理でした。その由来や語源は諸説あるようですがどうやらその始まりはヨーロッパから長崎そして長崎から江戸に伝わったとされ、その語源はなんとポルトガル語の「Temporas」(テンポーラ)からきているという説が有力なようです。「Temporas」(テンポーラ)とはキリスト教における”四季毎に行われる斎日”のことでその期間は祈祷と断食がおこなわれます。断食の期間食肉は禁じられますがその代わりに食べていたのが、なんと野菜や魚に小麦粉の衣をつけて揚げた料理を食べていたというから驚きではありませんか。

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関東の衣は卵と小麦粉を水で溶いたもので使用する油もごま油が主流、一方で関西は衣に卵は使用せず小麦粉だけをつけ使用する油もサラダ油が主流といったように、関東と関西ではその作り方も微妙に異なるのが非常に興味深いところです(あくまで大まかな分類ですが)。

そんないまや外国人にも大人気の天ぷらをどうしても食べたくなり訪れたのが、今回紹介する横浜の天ぷら屋「天七」です。

創業から受け継がれる伝統の味

天七

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www.tenshichi.com

横浜は関内に店舗を構える天七は昭和40年の創業の天ぷらの老舗、日本各地から選び抜かれた旬な食材を中心に、こだわりの天ぷらを楽しむことが出来るお店です。使用される油は独自にブレンドをされたごま油で、衣も食材により粉の分量を変えるという徹底ぶり。ミシュランガイドで一つ星を獲得したこともあるという、50余年代々受け継がれる味とは一体どのようなものなのでしょうか。

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関内の飲み屋さんで賑わう一角を桜木町方面に少し外れた場所にお店はあります、少し歩けば大岡川越しにみなとみらいのランドマークタワーを臨むことが出来ます。

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目印は十字路の角にあるこちら、横浜はトンカツの老舗勝烈庵本店(こちらもオススメですw)、

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その隣りにひっそりと佇む落ち着いた雰囲気の和モダンな外観のお店、それが天七です。もともとはこのすぐ近くに店舗を構えていましたが、5年ほど前に現在の場所に移転したとのことでした。落ち着いた雰囲気ではありますが非常に高級感があります。

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店内はカウンターのある部屋が二つとデザートをいただく個室が一つあります。基本は和なのですが、どこかしら西洋の雰囲気が入り混じる大正時代を彷彿とさせるような素敵な店内です。カウンターの中には天ぷらを揚げる大きな鍋が見えます。

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感染対策として検温と手指消毒はもちろん、座席同士そしてカウンター内ともパーテーションで仕切られいます。マスク入れのサービスも嬉しいですね。

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天ぷらは天つゆ・塩どちらででも楽しむことが出来ます。ちなみに塩は三種類、長崎県産の藻塩、クマ笹のエキスを加えた笹塩、カレー塩です。どれで食べるか迷ってしまいますが天ぷらが出される時に必ずオススメの食べ方を教えていただけるので安心です。

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今回はせっかくの機会ですので少し贅沢に、海鮮と旬野菜をバランス良く楽しめるコース雅12,500円をいただくことにしました。

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ナスとイチジクの胡麻和えのお通しをいただきいよいよ天ぷらのスタートです。

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まずはこの後に出てくる車海老の足の天ぷらです、スナック菓子のような食感と車海老の香ばしさをいきなりふんだんに楽しむことが出来ます。香りを十分に楽しむためにもちろんお塩でいただきました。この一品でこれから振る舞われる天ぷらの期待値が一気に上がります。

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天ぷらの主役にしてチャンピオンの車海老です。先程の足の天ぷらとはまた異なる海老本来のプリプリとした食感、そしてそれを包む衣の風味とサクサク感が車海老の香りと共に一気に口の中に広がります。美味い。

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ナスの天ぷらは油を吸ってベチャベチャになりがちですが、もちろんそんなことはありません。ナスのしっとりとした食感と衣の食感、職人さんオススメの天つゆで美味しくいただきました。

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季節もの太刀魚の天ぷらです。白身魚のほくほくとした蛋白な味わいと衣のごま油の風味がよく合います。

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わさび菜とキノコのサラダを挟み次の一品は、

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熟成インカのめざめという不思議な名前のジャガイモです。”インカの目覚め”とはジャガイモの品種の一つなのですが、サツマイモのような甘さが大きな特徴としてあります。そしてそれをなんと14ヶ月も熟成させたのが今回天ぷらに使用された”熟成インカのめざめ”です。根菜は寝かせれば寝かせるだけ甘くなるとのことですが、その味は本当にジャガイモなのかと疑ってしまうほどの甘さで、普通のサツマイモなんか目ではありません。味はサツマイモの様に甘いのに食感はジャガイモのようにサクサクしている、初めての食感と味で夢中になって食べてしまいました。

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中はまだ生の状態の肉厚なホタテと、

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クロアワビタケというキノコの天ぷらをいただいた後に、

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ここで嬉しい車海老の再登場です!最初のものと同じはずなのに何故か甘く感じると思ったら、なんと海老はむいてから時間をおくと甘味が出るらしいのです!初めの海老は食感を、二回目の海老は味を楽しんでもらいたいとのことでした。

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箸休めの酢の物、

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今まさに旬の香ばしい銀杏をいただき

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贅沢な生ウニの大葉包みで最後なのですが、

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最後に追加で天七名物のアナゴをいただくことにしました。たっぷりの大根おろしを乗せレモンを絞り笹塩でいただく天七名物アナゴの天ぷらです。苦味の全く無い甘い大根おろしとアナゴの天ぷらのふんわりした風味をレモン汁と笹塩がキリッとまとめます。お腹もそこそこ満たされてきているはずなのに、さっぱりとした風味でサクサクと食べれてしまいます。天七伝統の味、堪能させていただきました。

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締めは天丼、天茶漬け、ご飯別から選択出来ますがここは王道の天丼をチョイス。お茶碗一杯の小さいかき揚げ丼に嬉しい赤だしとお漬物で非常に美味しくいただくことが出来ました。

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別室でいただいたデザートの巨峰ゼリーも美味しく大満足のディナーとなりました。

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天ぷらのコースって後半になるにつれ重くなったり油がしつこく感じたりしがちですがそんなことは全くなく、むしろ食べ進めるごとに「天ぷらってこんなに美味しかったっけ!?」と思うほど。ただ食事をするだけではなくカウンターの職人さんに色々なお話もお伺いすることが出来て、本当に贅沢で特別な時間を過ごすことが出来ました、ありがとうございました。特別な記念日や自分へのご褒美に、皆さんも横浜で少し贅沢をしたい時はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。