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【旅するライカ】修善寺温泉をライカM10モノクロームで切り撮る2024冬【伊豆】

死ぬまでいくつ日本の温泉回れるだろう。。さじゃんです。以前ご紹介した伊豆の有名温泉である修禅寺温泉。

早いもので3年になるのですね、コロナ禍真っ只中だったのを覚えていますが今回ドライブがてら再び修禅寺温泉に出向いてライカM10モノクロームで撮影してきたので久しぶりの企画”旅するライカ”をお届けしようと思っています。

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冬の伊豆をモノクロームで撮影

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

今回同伴したカメラは自分が一番Leicaらしいカメラだと思っているM10モノクローム。2024年現在M11モノクロームも登場していますが、M11シリーズは半導体不足の影響で歩留まりが完全に崩れていて注文しても届かない状態が続いています。M11モノクロームも気になりますがこうして皆様にブログで見て頂くぐらいの画質はM10モノクロームでも十分だと考えておりますのでまだまだ現役で頑張ってもらえたらと思っております。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

都心から2時間以上はクルマでかかるこの地ですが遠くまでドライブして来る価値のある、非常に凛とした上品な温泉街だと思っています。梅林が有名な修禅寺もモノクロームで切り撮ると荘厳な感じがします。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

この温泉の大きな特徴は川が流れていること。この水の音をバックにゆらぎ効果でゆっくり寝れている気がします。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

川べりに立つ温泉はどれも歴史を感じる建物で夏目漱石をはじめとした多くの文豪がこの温泉で作品づくりに励んだというのは個人的には非常にシンパシーを感じます。特に夏目漱石は「修禅寺の大患」と呼ばれる事件でここで静養していたことはご存じの方も多いかと思います。

「夏目漱石の「修善寺の大患」とは、1909年に夏目漱石が体験した精神的な危機のことを指します。この時期、漱石は精神的、肉体的な疲労が重なり、深刻な神経衰弱に陥りました。この危機は、彼の創作活動にも大きな影響を及ぼしました。

事件の背景には、漱石が東京帝国大学で英文学を教えながら、作家活動を続けていたことがあります。この時期に彼は、『虞美人草』『三四郎』などの作品を執筆していましたが、過密なスケジュールと過剰なストレスが彼の健康を害しました。

1909年夏、漱石は体調を崩し、療養のため静岡県の修善寺へと赴きました。しかし、療養中も彼の精神状態は回復せず、むしろ悪化していったと言われています。この時期、彼は「修善寺の大患」として知られる深刻な精神的苦痛に苛まれました。

この危機は、漱石の創作にも大きな影響を与えました。彼はこの経験をもとに、後の作品『門』『行人』『こころ』などに、人間の孤独や心理的葛藤を深く掘り下げたテーマを取り入れました。これらの作品は、漱石の文学における新たな転換点となり、彼の人間心理への洞察を深めるきっかけとなりました。

「修善寺の大患」は、夏目漱石の人生と文学において重要な転機であり、彼の作品における人間の内面の描写や心理的な複雑さを理解する上で欠かせないエピソードです。」

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

北条時宗のゆかりの郷としても知られる修禅寺。大きな商業的な温泉街ではないものの個人的には非常にこうした史跡ともよばれる観光地が多く行くと心が落ち着く感じさえします。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

夕方ともなるとカフェやお土産屋は閉店してしまい、ひっそりとしてしまいますが昼間の賑わいのコントラストがモノクロームで表現できていたら嬉しいのですが。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)
夏目漱石が修善寺で体調を悪化させたのは、彼が結核と戦っていたためです。1907年頃、漱石は健康上の理由で一時的に東京帝国大学の英文科教授職を休職し、より温暖な気候を求めて伊豆の修善寺に滞在しました。当時、結核は治療法が限られており温暖な気候での静養が一般的な処方でした。しかし漱石の場合、修善寺での静養中にも症状は悪化しこれが「修善寺の大患」として知られるようになりました。しかし漱石はこの時期に精神的、肉体的に多大な苦痛を経験しました。病状の悪化は彼の創作活動にも大きな影響を与え、後の作品に深い人間理解と繊細な心情描写が見られる一因となったと考えられています。修善寺での経験は、彼の後期作品におけるテーマやスタイルに深く反映されていると言われています。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

近代的な建物もどこか美術館然としていて美しい佇まいです。クルマはジャガーのSUVですね、とても似合うと思います。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

修禅寺温泉駅バス乗り場も完全に昭和の世界線。非常にノスタルジックに感じましたし、ドライブ好きの自分でもこうしてここにバスで来てみたくなりました。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

ひとつひとつの宿が重要文化財のような温泉宿で歴史を感じつつも現代風にリファインされていて、令和的な修禅寺ステイが個人的には非常に気に入っています。昭和の湯治とはかけ離れているかもしれませんが。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

M10モノクロームの描写はいつも自分の技術以上の作品を提供してくれます。F2.0というボケすぎない開放値と異常とも言えるISO値に耐えうるLeicaのセンサーが吐き出す画は自分で撮影しておきながらため息が出るほど美しい場合があります。これが個人的にLeicaをMをやめられない理由かもしれません。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

モノクローム写真はライカの基本であり、写真の基本だと写真家の端くれの自分は考えています。色味やホワイトバランスを取っ払って構図だけに集中する。光の強弱を意識する。写真づくりの基本に立ち返れます。

(Leica M10 Monochrome+Apo-Summmicron 50mm ASPH.)

正直、熱海や箱根のような陽キャ的温泉地ではありませんが個人的には本当に大好きな修禅寺温泉。大人の宿が多く、いい意味で外国人も多くなく(アクセルの悪さが原因?)ゆっくりと日本の古来の伝統的な温泉を感じられるこの地に沢山の方が訪れてくれることを願って今回の記事をおしまいにしたいと思います。

2024年2月23日 本能ブログ編集長 さじゃん。