いよいよ超RIZIN3のメインイベント朝倉未来と平本蓮の試合です。
約5分にもおよぶ試合前の煽りVではこれまでの二人の軌跡がまとめられ、会場のボルテージも最高潮に盛り上がります。
前回までの記事はこちら↓
平本蓮入場
戦前の予想では朝倉未来有利の声が大きいですが、平本蓮にもたくさんの応援がついていました。
大会前のイベントもキャンセルして追い込んできた平本。
朝倉未来入場
Battle Scars流れ、いよいよ入場です。
気合い十分の表情
試合開始
キックで様子をみる朝倉未来
平本も攻撃のチャンスをうかがいます。
おたがい距離を保ってキックやパンチのフェイントでタイミングを見計らう時間が続いていたところ、平本が左右のステップからのパンチをヒットさせ、そのまま連打→いったん離れたところから朝倉の右フックにカウンターを合わせて倒れたところをパウンドでTKOという衝撃の幕切れ。会場の歓声や悲鳴の大きさはすさまじいものがありました。
試合前のYoutubeなんかでも朝倉未来の準備は万端で気合いも十分感じられる仕上がりだったので、まさかケラモフ戦のように何もしないまま終わってしまうことはないだろうと予想していましたが、まさかの幕切れ。どうして打撃に付き合ってしまったのか、どうしてテイクダウンに行かなかったのか、タックルで倒せなくてもいいから、フェイントでもいいからタックルの姿勢を見せていたら、平本にも下の意識が芽生え、攻撃しずらくなっていたのではないかとタラレバの展開が頭を巡ります。
とにかくもっと二人の試合が見たかった。ただただそんな気持ちでリングを見つめていた気がします。
平本蓮おめでとう。こんな大きな舞台で想像もできないようなプレッシャーの中、彼が勝つにはこうするしかないという展開で勝ちを手にしたのはほんとうにすごい。これからのRIZINを背負っていく一人になったことは間違いないでしょう。
結局、ほんの少しの時間拳を交えただけになってしまいましたが、こちらで試合映像を見ることができます。
こちらでは試合後の二人の様子も見ることができます。
超RIZIN3総括
朝倉未来と平本蓮の因縁の対決が1R 2分18秒TKOという結末で終わってしまった今大会。試合後の会場は心に穴が空いてしまったような脱力感というか虚無感と、これからRIZINどうなってしまうのかという心配と、さまざまな感情が渦巻いており、あらためて格闘技という競技の残酷さを感じさせられる結果となりました。
朝倉未来VS斉藤裕2が開催された2021年大晦日のRIZIN33に始めて現地参戦し、RIZINを見続けてきた身としては、斉藤裕が久保優太に負け、朝倉未来が平本蓮に負け、こんな形で一時代が終わってしまうなんてまったく想像していない結末でした。
K-1から参戦してきた平本や久保がMMAにフィットしてきて、タックルに入りにくい距離をとられ、タックルされてもテイクダウンされないような対応ができるようになってくると、これまで総合のストライカーだった選手が打撃での打ち合いで勝てない、タックルでも倒せないと、絶望的な試合展開になってしまう現実を見せられました。倒してグラウンドに持ち込めば、斉藤も朝倉も勝つ確率は高かったかもしれません。UFCでもショーンオマリーのようにキック出身の選手がチャンピオンになっているように、MMAという競技の中でも最近は打撃をバックボーンにもった選手が強いという新しい流れが出てきています。
しかし、じゃんけんのように絶対的に勝つということはない総合格闘技。個人的には、ボコボコにされても最後に極めていくPRIDE時代のノゲイラのように摩嶋が最後の砦としてK-1出身勢を全員極めてくれることを期待しています。