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【ライカで旅する】日光東照宮の世界遺産たる所以とは-前編-

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 みなさん、日光東照宮行ったことありますか?さじゃんです。日光東照宮は言わずとしれた徳川家康を祭神とする日本全国にある「東照宮」総本社的な立ち位置のユネスコ世界遺産に登録された由緒ある神社です。都心からのアクセスも良い日光、ライカで旅するシリーズ今回もお付き合いください。今回の撮影はすべてライカQ(Type116)にて行っております。

圧倒的な木彫像数と極彩色の建築構造物

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自然の緑と建築に使われている「赤×緑」のコントラスト。同じ五重塔でも京都で見るものと大きく違うのは、自然の中に建てられた徳川家康の墓「奥宮宝塔」を祀るという大義がここにはあり「全ては徳川家、家康公のため」という圧倒的な政の力を感じます。

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パワースポットとしても知られている、日光東照宮。家康公のお墓の周囲はもちろんいたる所にその所以となる構造物がありここに立っているだけで癒やされる不思議な場所だと感じます。お寺や彫刻のカラーは基本的に「赤×緑×金」、流石に200年前の構造物ですから風合いも当時とは変わっていると思いますが脳内でこの全てが新品でピカピカしていたことを想像すると

現代では信じられないレベルの豪華絢爛さ

だと思います。徳川家の段違いの国力と経済力とカリスマ性を表す社寺、それこそが日光東照宮なのだと思います。

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途中補修、修繕は行われていると聞きますが今見ても可愛らしくそしてディテールが非常に繊細で猿以外の模様、花の彫刻が素晴らしく改めて当時の美術芸術分野のレベルの高さにビックリさせられました。こちらの有名な「見ざる聞かざる言わざる」は諸説ありますが中国の孔子の論語がベースにあるとされており、

礼節に背くことに注目してはいけない

礼節に背くことに耳を傾けてはいけない

礼節に背くことを言ってはいけない

という、戒めの道徳を説いたものと言われております。

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こちらの建物には猿の彫刻が散りばめられており左側から猿の一生を表していると言われております。一番左が誕生で、その次の幼少期が見ざる聞かざる言わざるの彫刻になります。彫刻にストーリーや意味があるのは、知っていると興味深いですし知らないで見学してしまうと感動の濃さが違うのかなと思ったりしました。

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徳川家の家紋が大きくそびえる大鳥居に5箇所も。ここは千利休が説いた究極のシンプルとは対局の絢爛さによって家康公を祀るという意識が見て取れると思います。それにしても、素晴らしい景観です。山全体がパワースポットかと思う荘厳さを感じずには居られません。

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木の苔の緑と絢爛な金色の門がアンバランスな写真となりました。新緑の緑ともまた違う時間の経過とそこに居た人たちの想いとタイムリープしそうな場所です。

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近年補修工事が行われ、再建が完了した「陽明門」。この絢爛さは日光東照宮イチと言われ江戸時代の建築様式、工芸、彫刻、絵画などの江戸文化が全て詰まっていると言われております。この圧倒的な「美」が日光東照宮において陽明門がパワースポットと呼ばれる故なのかもしれません。江戸を起点にすると日光は真北に当たりその中でも日光東照宮、陽明門は真北にあると言わており夜になると陽明門の真上に北極星が輝くことで知られております。また、日光から富士山へ線を引くと、その延長線に家康が死後最初に葬られた久能山東照宮があり、この久能山から真西へ線を引くと家康が没した駿府や生誕地岡崎へ伸びていくと呼ばれており計算された上での日光東照宮の建立だったのではとも言われております。

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陽明門は左右に髄身像と呼ばれる像が建立されており一般的に「左大臣」、「右大臣」と呼ばれます。髄身像も仁王像と同じく、神に仕え、守護する役割を担っています。一般的なのは仁王像ですね。陽明門ではない、正門には仁王像がありました。

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すごい表情と迫力ですが、よく見ると天井の模様やパターンが非常に極彩色で描かれており素晴らしい様式美だと感じます。

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腕の筋肉、腹筋の表現が非常に繊細で今にも動きそうな迫力です。その、鬼のような形相と反比例するかのような天井部分の模様はアンバランスですが非常美しいと思いました。

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至るところに徳川の紋所。ここが徳川家にとって特別な場所だということが感じられる瞬間でもあります。

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こちらはもまた角度もすごい造形ですね、写真で表現し切るのは非常に難しい部分もありますが素晴らしい発色とDesignです。

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赤とは違う朱色と呼ばれる色が各所のベースになっており、割と何色も使われているのにバランスを崩していないのが不思議です。江戸文化の美術家たちが考え抜いた結果なのかもしれません。日光東照宮がユネスコ世界遺産たる所以はやはり、

圧倒的な様式美であり圧倒的なスケールである

ということに他なりません。後半戦もそれを少しでも感じて頂けるように記事を書いていきたいと思います。

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