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武豊騎乗「ドウデュース」日本ダービー優勝。ダービーの勝ち方を最も知る男の戦略を分析してみた【競馬】【東京優駿】

ダービー制覇は全ホースマンの夢!競馬ファンの夢!さじゃんです。昨日行われた世代最強を決める2022年の日本ダービーが東京競馬場で行われ武豊騎手騎乗の3番人気”ドウデュース”が3強とも4強とも言われたライバルを退け見事優勝。個人的にも応援していた馬とジョッキーでしたので無事に馬券も的中出来ました。

しかし、今回のレースで改めて浮き彫りになったのが生きる伝説のジョッキーこと武豊騎手の乗り方でした。伝説の名馬ディープインパクトを筆頭に今回の優勝で史上最多、史上最年長ダービージョッキーとなり6度目となりました。

「一国の宰相になるよりもダービーオーナーになる方が難しい」かのイギリスの首相チャーチルが残した名言もある通りダービーを勝つと言うのは競馬ファンからしても簡単な所業ではないのです。それを武豊ジョッキーは20代〜50代でそれぞれの世代で6回も優勝しているのです。

29歳…98年スペシャルウィーク

30歳…99年アドマイヤベガ

33歳…02年タニノギムレット

36歳…05年ディープインパクト

44歳…13年キズナ

53歳...22年ドウデュース

武豊といえば図ったようにタイミング良くゴール前でライバル達を出し抜くいわゆる”差し切る”競馬のイメージが強く今回のドウデュースも全開のキズナも似たような展開での勝利でした。

前評判が今回のドウデュースぐらいに人気だったキズナを、馬の差し脚(追い込んでくるスピード)を完璧に計算にしているかのような騎乗でまさに天才と思った瞬間でした。

1番がキズナです。動画を見てもらえればその凄さがもっと分かるかと思います。

ドウデュースは前哨戦の皐月賞で敗退していた

すでに2歳時にG1を勝っていたドウデュースはクラシック一冠目の皐月賞でもファンから大きな期待を背負っていました。しかし、武豊騎手は先行するのが得意なはずなドウデュースを中団よりも後方に待機させます。

なんと最後方から2頭目という位置。直線の短い中山競馬場の皐月賞においてこの位置からの競馬は絶望的かと思われました。しかし、今振り返ると

武豊騎手の狙いははじめからダービーだったのではないか

と思わせるレースぶりだったのです。

最終コーナを回った最後の直線を向く場面。距離ロスもある一番大外の緑の帽子がドウデュースです。勝った馬はオレンジ帽子のジオグリフですからこの時点でいかに不利な位置に居たかが分かりますw

結局勝ったジオグリフやダービーでも2着になったイクイノックスとの差が縮まらず3着を確保するのがやっとだった武豊とドウデュース。この後方策には皐月賞時点でドウデュースファンから賛否の声が上がっていました。

”あんなに後ろに居たらドウデュースが上がり最速でも無理”

”武豊はディープインパクトやキズナ的な乗り方しすぎ”

などなど。こうした言い分も分かるある意味で武豊騎手のお家芸の乗り方ではありました。しかし、ダービーを終えた今武豊騎手が目指していたのもが皐月賞ではなかったことが昨日のダービーの騎乗で明らかになったと思っています。

我慢させて弾けさせる競馬を習得させた戦略

皐月賞で敗北を喫したライバルもすべて登場した今回のダービー。ドウデュースよりも着順が悪かったダノンベルーガが一番人気とドウデュース自体の評価も皐月賞で落としてしまった形になっていました。スタートしても今回も武豊騎手は先行せず、皐月賞よりは前目につけたものの中団よりやや後ろと悠然と追走。

ライバル達を前に見ながらマークする形とも言え、皐月賞時点でドウデュース自身のラストスパート能力(上がりのスピード)やライバル達のラストスパート能力を完全に掌握していたのではと考えました。つまり道中ゆっくりとリラックスさせてこの位置から最後の直線を向けはキズナの時のように全員抜きされる、その感覚を馬にも覚えさせるために武豊ダービー仕様のサラブレッドを皐月賞時にテストしていたのでは?と個人的には考察しています。

最後の直線を向く場面です、大外の白地にオレンジ帽子の馬がドウデュース。皐月賞よりはやや良いものの似たような位置取りに正直「今回は届くのか?」と不安になったのは言うまでもなくw

残り300m。東京競馬場は直線の横幅が広く直線も長いのが特徴ではありますが、以前中団にまでにしか追い上げていないドウデュース。有力ライバルともこの時点では横一列!

残り200m。ラストスパートも大詰めです、この時点で先頭の黒い帽子アスクビクターモアを捉える勢い。しかし、すぐ後方には2番人気のルメール騎手騎乗のピンク帽子のイクイノックス(皐月賞2着)が忍び寄ります。このまま先頭に立って後ろからの追撃をしのげるか武豊&ドウデュース!!

残り100m一気に加速して先頭に立ったドウデュース。その矢のような鬼神のような推進力は皐月賞以上だったと思います。しかし、皐月賞2着のイクイノックスが猛然と追撃。

しかし、推進力は衰える事なくイクイノックスの追撃を半馬身しのいでの完勝。これぞ武豊のダービーの勝ち筋といった教科書を見ているかのようなレースでした。つまり、このレースを逆算でイメージしていたため直線が短い中山競馬場であっても最後までは行きたがる真面目なドウデュースを我慢させて最後の直線で弾けるように加速するという練習をクラシックG1一冠目の皐月賞でテストしていたのではと。ライバル達の加速力も十分に把握できた上でキズナで勝ったときのように図ったようにタイミングを合わせるために、全てはダービーで勝つために。そんなふうに思わせてくれる、ドウデュースと武豊騎手の皐月賞とダービーでの奇跡でした。

ドウデュースはこのまま日本競馬悲願のフランス凱旋門賞に登録したというニュースもあり、ディープインパクトですらなし得なかった夢をつないで行く秋になると思われます。

武豊騎手が凄いのは重々承知していましたが、今回のドウデュースでの勝利は武豊騎手じゃないと勝てなかったレースだったのかもと思ったりもします。俗に言う”タメ殺し”で後方待機策が悪く揶揄もされますがハマったときの勝ちっぷりは他のジョッキーには真似できない所業ですし53歳でもなお生きる伝説としての位置をキープできる所以かと思います。秋には3冠目の菊花賞も控えていますが、凱旋門賞に登録するとなるとドウデュースは不在になると思いますが、秋に続くクラシック戦線もまた楽しみな今年のダービーとなりました。