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【映画レビュー】純度100%!「花束みたいな恋をした」で再認識する邦画の素晴らしさ(ネタバレあり)

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みなさん映画見てますか?トモGPです。NETFLIXやAmazonPrime videoと、各種サブスクでいつでもどこでも映画を楽しめる素敵な時代。しかし音響が凄かったり気になる作品などはやはり大きなスクリーンで見たいものです。先日公開されたこちらもそんな作品でした。


菅田将暉&有村架純が激しいケンカ『花束みたいな恋をした』140秒予告

「花束みたいな恋をした」

脚本:坂本裕二 監督:土井祐泰 主演:菅田将暉 有村架純

注目すべきは脚本を担当している坂本裕二、「東京ラブストーリー」や「同・級・生」などその時代ごとに代表作を持つ日本のテレビドラマ界とは切っても切り離せないような唯一無二の脚本家。最近では「カルテット」や「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」などといった作品で有名です。ドラマに興味のない人でもきっと耳にしとことのあるタイトルがあったのではないでしょうか。今回の「花束みたいな恋をした」は、そんな坂本裕二初のオリジナル作品となります。また監督の土井祐泰は映画だと「いま、会いにゆきます」や「罪の声」ドラマでは「ビューティフルライフ」「オレンジデイズ」などこちらも有名な代表作の多い監督で、「カルテット」では脚本家の坂本裕二とは一度タッグを組んでおり、この作品はそれ以降二度めの二人による作品となります。

主演の菅田将暉と有村架純に関しましては、もはや説明の必要も無い位いまや日本を代表とする役者の二人です。そんな純度100パーセントバリバリの邦画、しかもタイトルからも感じ取れる切なそうなラブストーリー、昨年から非常に楽しみにしていた作品です。

あらすじ

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山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)、東京・明大前駅にてお互い終電を逃すことで偶然に出会うことになるふたり。趣味や好みが似通っていたり不思議なほど共通点が多いことから、ふたりの距離は一気に近づいていきます。この映画はそんなふたりの出会いから別れまで、ごく普通なふたりの5年間を描いた物語です。

ふたりの主人公が織りなす会話劇

出会い

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山音麦と八谷絹のふたりはお互い終電を逃すところで偶然に出会います。ぎこちない自己紹介からお互いの好きなものなどを話していくうちに、共通点の多さに驚くとともにお互いまんざらでもない感じが導入として非常に初々しく描かれています。ミイラ展やガスタンク巡りなど多少マニアックなデートでも相手の趣味に寄り添う感じや、自分も興味ある感を出す感じなど、付き合うまでのムズムズとした空気感がとても丁寧に伝わってきます。なかなか告白が出来ないまま時間が過ぎていく描写なんて本当にたまらないです。

ふたりの生活

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とにかくふたりでいるだけで全てが新鮮で楽しい。誰かがいじめられたりだとか事件に巻き込まれたりだとかすることなく、非常に心地の良いテンポで物語は進みます。何気ない近所のパン屋、川原の帰り道、一緒に暮らすことの楽しさやワクワクがこれでもかという程詰まっています。しかし同時に、時間が経つと共にすれ違っていく気持ちや次第に離れていく距離なんかも嫌という程リアルに描かれています。とにかくふたりの言葉のやりとりが心地良いです。菅田将暉と有村架純の演技も当然魅力的なのですが、やはり特筆すべきは脚本の素晴らしさです。初めの頃のふたりの距離感であったり次第に親密になる感じ、そして次第に離れていく気持ち、ふたりの会話のどれもが心地良くそして時に痛々しく丁寧に紡がれていきます。脚本家坂本裕二の織りなす言葉の数々が全編にわたり染み渡る最高の会話劇です。キュンキュンというよりも、「あるあるw」「わかるわぁ、、」といった感情と共に苦い想い出も蘇ったりと、なかなかに心を掻き回される作品でもありました。ちなみにこの作品、個人的にはエンディングの優しい感じも大好きでしたので、ご覧の際にはぜひ最後まで席を立たないでいて貰えたらと思います。邦画にありがちな、泣きのエンディング ドン!!ミスチル バン!!みたいなエンドロールで一気に興醒めする様なことは決して無いのでご安心を。

理想の邦画の形

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作品としてエンターテイメントに昇華されているのであれば別ですが、役者でも監督でも”オレがオレが”といった主張が前面に出ている作品は苦手です。やはり見たいのはドラマの延長でもなくコスプレ大会でもなくこういった映画なのです。本当に素敵な会話劇です。いま恋をしている人、失恋中の人、まだパートナーに巡り合っていない人、リア充でも非モテでも、誰でもどこかしらに必ず何か突き刺さる作品なのではないでしょうか。素敵な脚本に寄り添うような演出が施された作品が僕は大好きです。麦の気持ちに寄り添ったり、絹の気持ちに寄り添ったりと、見ていて時に苦しくなってしまう場面もありますが、それでも最後は素敵な気持ちにさせてくれる本当に素敵な映画でした。

そしてもう一つお伝えしたいのがこの作品のパンフレットの素晴らしさです。

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まず装丁、これイラストレーターを目指す麦が劇中でイラストを書き溜めているスケッチブックと同じデザインなのです。

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 中には沢山のふたりの写真や、

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 劇中でも出てこなかったような麦のイラストが散りばめられています。麦のイラストは麦の性格を表すようにとても優しくておしゃれです。

さらにはふたりの距離が一気に近づくきっかけになった”天竺鼠ワンマンライブのチケット”や、

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麦の仕事の都合で行くことが出来なかった舞台のフライヤーなど、

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 劇中でポイントなるアイテムがこんな感じにちりばめられている仕掛けが施されています!

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 写真やテキストの量も非常に多く、パンフレットというよりもはやファンブックと言ってもいいかもしれません。

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 劇中に出てくるふたりの好きな作家やマンガなどの詳しい説明や物語の設定など読み応えも盛り沢山で、パラパラ眺めているうちに何だかもう一度作品を見たくなってしまいます。

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ふたりのキラキラした5年間がぎゅっと詰まったこのパンフレットは、映画を見にいった際にはマストバイですのでこちらもお忘れ無く!