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不朽の名作「北の国から」を振り返る。名優 田中邦衛さんを偲んで

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みなさんこんにちは、トモGPです。1940年に日本で初めてのテレビドラマが放映されてから今日に至るまで約80年、今まで数多くのテレビドラマが作られてきました。名作と呼ばれるドラマも数多く誕生してきましたが、その中でも時に世代を超えて今もなお愛され続けるドラマというものが存在します。「北の国から」もそんなドラマの一つです。

先日、その「北の国から」に出演されていた名優 田中邦衛さんが亡くなられました。僕も幼い頃から馴染みのある本当に大好きな俳優さんでした。そこで今回は名優 田中邦衛さんを偲んで、僕の大好きなこの「北の国から」というドラマの魅力を少しでも皆さんにお伝えできればと思います。

北の国から

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倉本聰脚本による北海道の雄大な大自然の中で暮らす一家の姿を描いたドラマです。1981年ドラマはTBSと言われていた時代に、フジテレビが社運をかけて莫大な予算を注ぎ込み、撮影の大半を北海道ロケで行うという規格外のスケールで製作されたテレビドラマ、それが「北の国から」です。本編を一度も見たことは無くとも、きっと誰もがどこかでそのタイトルを耳にしたことがあるであろうドラマです。

主な登場人物

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黒板五郎:田中邦衛

田中邦衛演じるこの物語の主人公、北海道は麓郷出身で東京で暮らしていたが、妻令子(いしだあゆみ)との夫婦間のすれ違いにより、息子純(吉岡秀隆)と娘蛍(中嶋朋子)を連れ生まれ育った北海道に戻る。物語は雄大な北海道でこの一家を中心に繰り広げられていくのです。

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黒板純:吉岡秀隆

黒板家の長男、まだ幼い頃に父親の五郎、妹の蛍と共に北海道に移住してくる。都会っ子で初めのうちは北海道の田舎暮らしに馴染めないが、男手一つで子供達を育てる五郎のことは尊敬していると同時に、妹の蛍のことも大切に思っている。作中では彼のモノローグにより物語が進行することも多く、その語り口調は非常に印象的です。

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黒板蛍:中嶋朋子

黒板家の長女で純の妹、ドラマは見たことが無くとも、蛍がキツネを呼ぶときの「ルールルル」の掛け声は知っている人も多いのではないでしょうか。一家のなかでは母親的な役割を担う一方、物語の後半では純の親友と結婚し自身も母親となる。息子の快を溺愛する五郎にあきれつつ、いつまでもフラフラしている兄を常に心配している。

シリーズ紹介

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1981年 連続ドラマ(全24回)

〜以後スペシャルドラマ〜

北の国から '83冬

北の国から '84夏

北の国から '87初恋

北の国から '89帰郷

北の国から '92巣立ち

北の国から '95秘密

北の国から '98時代

北の国から 2002遺言

「北の国から」というドラマの魅力

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連続ドラマの放送開始から最後のスペシャルドラマ「北の国から 2002遺言」まで21年間、これだけの長期に渡り人気を維持し続けた理由やこのドラマの魅力とは一体何なのでしょうか。とんでもなく長いドラマなので細かいストーリー説明は割愛させていただきますが大筋としましては、東京で妻と不仲になった黒板五郎が故郷である北海道は麓郷に戻り、大自然の中で子供達と共に生きていく物語です。子供である純や蛍の成長はもちろん、五郎を周りで支える地井武男や岩城滉一といった多くの名優達が演じる登場人物も非常に魅力的ですが、何よりも雄大なそして時に厳しい壮大な北海道のロケーションがとにかく素晴らしいドラマなのです。富良野、麓郷の四季折々の風景は物語が進むうえでの重要な要素の一つにもなります。そしてもう一つの重要な要素として忘れてはならないのが、さだまさし が奏でる数々のテーマ曲達です。登場人物達を優しく包み込むように作品に寄り添うテーマ曲の数々はこの作品には無くてはならないものです。そんな多くの魅力が詰まった、北海道の大自然を舞台に繰り広げられる様々な登場人物達の人間ドラマ、それが「北の国から」なのです。

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連続ドラマが始まった当初は当然僕も子供だったわけで、そんなドラマの存在なんて知りませんでした。自身が成長するにつれその存在は知りつつも、僕がテレビの前に座りちゃんとこのドラマを見たのは「北の国から '89帰郷」が初めてだったと記憶しています。物語は息子である純が富良野の中学を卒業し、東京で働きながら定時制に通うものの様々な出来事に巻き込まれ挫折を経験し、故郷である麓郷に戻ってくるという話です。

皆さんはドラマや映画を見る時にどのような視点で楽しみますか?メタ視点で見るのか、もしくは登場人物の誰かに感情移入して見るのか。実際に見初めてみないとわからない部分もあると思いますが、僕は圧倒的に登場人物の誰かに自分を投影して感情移入しながら見ることが多いのです。僕は「北の国から」の”純”こと吉岡秀隆さんと年齢も近く、しかも初めて見たその回が人生でも多感な中学高校時代といった時期のストーリーだったこと、そして純のエヴァンゲリオンに登場するシンジ君的な性格にもなぜかシンパシーを覚えてしまい、とにかく食い入るように見入ってしまったことを今でも覚えています。それ以降当然全ての作品は”純目線”で見ますので純が笑えば楽しいし、純が落ち込むと僕も悲しい気持ちになって毎回新しいストーリーを楽しみにしていました。

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全てのエピソードが本当に素晴らしくどのシリーズも大好きで、どれが一番なんて甲乙つけることは絶対に出来ませんが、常に純目線で見ている僕は「北の国から 2002遺言」で純が内田有紀演じる結と結ばれたことが自分のことの様に嬉しく思いました。羅臼から富良野に嫁いで来る結がこれから自分が新しく暮らす街を前もって下見しに訪れ、何も知らされていなかった純が偶然それに気づき、最後に二人が神社で出会うシーンは本当に最高です。富良野の雪景色も素敵ですしさだまさしの”結のテーマ”がまたいいんです。吉岡秀隆さんは幼い頃からどこへ行っても「純君」「純君」と言われるため、幼少期から演じているこの”純”がとにかく嫌いだったとおっしゃっていました。しかしずっと嫌いだった”純”をこの最後の作品でようやく好きになる事が出来たという話を聞いて、とても感動したことをよく覚えています。

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草太兄ちゃんも中畑のおじさんも正吉もシュウもみんな大好きで語りだしたらキリがありません。そんな大好きな「北の国から」なわけですが、ドラマは一応完結しています。しかし脚本家の倉本聰さんは講演会やインタビュー等で、その後の物語のプロットや具体的なストーリーも結構話されているようで、せっかくならば本にまとめていただければなんて思ったりもしています。

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まだ見たことは無い方がこのブログを見て、少しでも「北の国から」に興味を持って頂けたら僕はとても嬉しいです。きっとこのドラマはこれからも多くの人達に愛され続けることでしょう。富良野の大自然の様に、いつも優しい笑顔で長い間黒板一家を支えてくれた黒板五郎こと田中邦衛さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。