オリエンタルラジオの中田敦彦さん(以下中田敦彦)が松本人志さん(松本人志)に再度噛み付いて話題になっています。再度というのは彼が吉本興業所属芸人のときに今回のように彼に物申して話題になったことがありある意味で因縁の間柄とも言える関係です。そのあたりのくだりも気になる方は街録チャンネルに中田敦彦が登場したときに語られていますのでご興味がある方は観ていただけたら幸いです。
今回も降って湧いたような批判ではなく、中田敦彦の中では長い長い松本人志との邂逅で起きた今回の炎上のような気もします。お笑い芸人とは大きな枠で見ればいいのに(関東の吉本芸人や松竹芸人は特にそうなのかもしれませんが)松本人志の考える笑いやエンタメとは全く番う道を歩んできた2人はお互いのことは、理解しきれない関係なのかもしれません。実は今回の発言も4ヶ月に前に街録チャンネルで語った内容も実は同じだったりします。
お笑いの賞レースと松本人志の影響力
こちらの動画が今回物議を醸していますが動画を全部は観た上で主張の要約をしてみます。
・松本人志が様々なお笑い賞レースの審査員を掛け持ちしすぎているのが問題
・松本人志に認められないとテレビ界では生きていけないことが問題
・松本人志ひとりのお笑いセンスに依存しすぎていることが非常に危険である
・こうした意見を誰も言わないのが不健全であり歪である
・特に賞レースに対するスタンスは東西の芸人では温度差がある
中田敦彦いわく、松本人志はM1・キングオブコント・IPPONグランプリ・滑らない話の審査員を(主な存在感を示しながら)務め今回新設されたTHE SECONDと言うベテランお笑い芸人のための賞レースの”アンバサダー”というポジションを多数兼任している事が非常に健全ではないと主張。お笑いは漫才だけではなく、様々なジャンルがあるはずでそれなのに漫才師出身の松本人志ひとりの判断で事が大きく動くことが、ジャニー喜多川のように歪な構造を生み出していると断言。
この様な提言をホリエモンこと堀江貴文さんは支持している様子です。
松本人志さんの人間性は好きだが映画も面白いと思ったことはないし、あまり笑ったこともないと。つまり、
松本人志=絶対的なお笑いの基準
と捉えすぎることのほうが確かに思想としては偏っている可能性はあります。
考察:松本人志本人も気づいていないこと
ここからは私本能ブログCEOさじゃんの考察です。果たしてこうした事態を松本人志本人が望んでいるのでしょうか?多数のお笑い番組の審査員をするということを松本人志自身が自薦で受諾しているとは思えず(複数のうち何個かは本人も希望もあるかもしれませんが)吉本興業の意向やテレビ局、制作サイドの意向も多分にあると考えますし何よりも出場している芸人達が
松本人志さんに評価されて賞レースで勝ちたい
と考えている方が少なくないように思います。この若手の思いは松本人志本人が一番ピンときていない可能性があるのかなとも思います。テレビのコメンテーターの仕事や文化人的な仕事が多くなってきた彼ですが会社の社長ですら元ダウンタウンのマネージャーと言う関係上、事実上の会社のトップのような立ち位置に
本人も気が付かないうちに忖度されている可能性
が大いにあると考えます。これは故安倍晋三元総理がモリカケ問題で多数の役人や官僚に本人が把握できないところで忖度されていた構図に似ていると言えば分かりやすいでしょうか。つまり、
これは総理案件だ!松本人志案件だ!と周囲が勝手に神格化
させていることが物事の根源だと自分は考えます。世の中には権威になびきたい、権威をたてに自分が優位なポジションに着きたいと考える人間が少なからず存在します。ですから若手の純粋な松本人志に認められらたい!という思いにこうした周囲の太鼓持ち(取り巻く芸人を含む)がブーストをして現在の松本人志や吉本興業を取り巻く大きな渦が出来上がったのだと考えます。おそらく中田敦彦はこの渦も含めて批難していると考えますし、松本人志にこの現状本当に理解してます?という問題提起も大いに含んだ感じに個人的には見て取れました。
吉本興業のこうした賞レースも個人的には千鳥や笑い飯世代の芸人達が審査員となって行えば良いのでは?と思うこともあるのですがテレビ世代の人間やダウンタウンに影響を強く受けた芸人、テレビマンからすると”松本人志”のお墨付きというのは何よりの印籠なのかもしれないとも感じますし、中田敦彦はこうした閉鎖的な権力集中構造自体が健全ではないと言いたいのかもしれません。いづれにせよ、こうした中田敦彦の提言に対して松本人志自身もツイッターでアンサーしており
テレビとかYouTubeとか関係なく2人だけで話せばいいじゃん😃連絡待ってる!
— 松本人志 (@matsu_bouzu) 2023年5月30日
中田敦彦の要求通り二人だけで話そう!と呼びかけています。これが非公開で行われるのか公開の場で行われるかは別として積年の恨みとも言えるこの2人の関係が今年大きく動くきっかけになるかもしれず、しかし吉本興業に異を唱えた極楽とんぼ加藤浩次が結局吉本興業からの契約を切られたのと一緒で旧態然が変わるとは思えませんが実質社長のような松本人志に直接意見が届けられたとするならば変化があっても不思議ではないかもしれません。中田敦彦の主張や提言の内容の是非は個人的も納得できるところはあるのですが、粗品の名前を出したくだりや自分の笑いをわからないやつは~的な発言は相方の藤森慎吾が言うようにあまり適切ではないように思います。
主張している内容は良いのにその伝え方で炎上したり伝わらなかったりするのは世の常であり確かに伝達の方法がYou Tubeで突然告発のようなスタイル以外に無かったのかなと思ったりもします。自分も松本人志の笑いで育った世代ですし心の底から笑ったコントや漫才も数しれずで当然尊敬もしています、だからこそ今ではないのかもしれませんが目の黒いうちに老兵は静かに去るというかっこいい引き際を見せて欲しかったりもするのは事実です。今後もこの相容れない2人の関係に目が離せません。