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中毒者続出!”ブラック・ミラー”シーズン6ついに配信スタート、しかしその内容は微妙?【Netflix】【レビュー】

Netfrixの中で一際人気のある一度観たら確実に中毒になる悪魔的コンテンツ”ブラックミラー”、そのシーズン6が先日2023年6月15日についに配信がスタートしました。前シーズンから実に約4年ぶりの新作ということでこのシリーズの大ファンである私トモGPも高まる期待は抑えきれませんが、極力ネタバレはしないよう全力レビューをしていきたいと思います。

ブラック・ミラーとは?

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ブラック・ミラーとは現在Netflixで配信されている元々はイギリスで放送されていたドラマシリーズです。近未来の世界を舞台にしたちょっぴりダークなストーリーを基本とする一話完結のオムニバス。例えるなら海外版藤子不二雄Aの”笑ゥせぇるすまん”やフジテレビで放送されていたドラマ”世にも奇妙な物語”といったところでしょうか。しかしその凄まじいクオリティと練り込まれた舞台設定やストーリーに魅了される人が続出、いまや世界中にファンを持つモンスターコンテンツなのです。今回のシーズン6は全部で5エピソード、早速観ていきましょう。


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ジョーンはひどい人

シーズン再開を飾るに相応しい素晴らしいエピソード。2023年今正に旬なテーマである”生成AI”をモチーフにした作品、ある日突然自分の直近の私生活がドラマ化されて全世界に配信されてしまうストーリーです。相変わらず生々しく良い意味で観ていて気分が悪くなる様な内容w、しかし荒唐無稽で不思議な作り話なのかというと決してそうではなく、”近い将来こんなことありえるかも”、という大袈裟ではなくある意味我々人類に対する未来への警鐘とも受け取ることができるこれぞ”ブラックミラー”といったエピソードでした。主人公を演じるのはアニー・マーフィー、2020年にエミー賞の助演女優賞も受賞している彼女の演技が実に痛快、そして往年の名女優であるサルマ・ハエックが最高過ぎるのでそこも注目していただきたいポイントです。劇中に出てくる悪徳映像配信会社”ストリームベリー”が”ネットフリックス”にそっくりだったりと思わずニヤリとしてしまう演出も健在。ラストのどんでん返しで有名なM・ナイト・シャマラン監督も逃げ出すような内容に「おお、すげぇ、」とただただ唸るばかりでした。

ヘンリー湖

本来であればどのエピソードも全くの予備知識無しで観ていただくのがブラックミラーの醍醐味なのですが、そうなるとただ”とにかく観てください!”としか言い様がなくなってしまいます。ただ、このエピソードもまぁとにかく観てください!w。観光客も訪れないような辺鄙な田舎町が舞台のサスペンスは、どこかデビット・リンチ監督の”ツイン・ピークス”を彷彿とさせます。後半一気に引き込まれるストーリー展開は圧巻の一言。なんとも言えない後味の悪さはブラック・ミラーならではと言えるでしょう。ただしブラック・ミラーの特徴である近未来感であったりSF感は皆無だったのは残念なポイントです。

ビヨンド・ザ・シー

古くからある王道の密室サスペンスを現代、いや近未来版にアップデートしたようなエピソード。シーズン6において最も長い80分のエピソードになります。ブラック・ミラーにはたまにある長尺エピソードで確かに見応えがあって面白いのですが少し長過ぎるかなと。シリーズを通して自分が最も好きなシーズン3のエピソード”殺意の追憶”(なんと89分w)には敵わないかなぁ、というのが正直な感想です。ただしオムニバスの1エピソードにしてしまうのには勿体無い位のクオリティ、これだけで映画として成立してしまうかもしれません。

メイジー・デイ

パパラッチの女性が突如姿を消したハリウッドスターを追いかけることでとんでもない事件に巻き込まれるというエピソード。途中まで観てあることに気がつきました。このエピソードも”ヘンリー湖”に続きブラック・ミラーの大きなテーマでもあったはずの近未来SF感が皆無なのです。というかもはやネタ切れか?とも思わせるトンデモ展開、最後も何か展開があるわけではなくただのB級ホラーの様なエンディングに。残念ながら自分にとっては必要性を感じないエピソードでした。

デーモン79

パッとしない百貨店店員がひょんなことから悪魔と契約を結び世界を滅亡から救うために奔走するというエピソード。タイトルにある"79"とはおそらく劇中の時代背景が1979年ということ、しかし物語が1979年であるという必然性をいまいち見出すことができず物語の内容もどこかで見たことがあるようなエピソードです。しかもジャンプ作品の様な少年マンガによくあるような。別にどんでん返しを望んでいるわけではありませんが、このまま終わるはずがないのがブラック・ミラーだと思って観ていたのですが、結局その期待も裏切られることに。これが今シーズンのラストを飾るエピソードか、というのが正直な感想です。残念ながら”メイジー・デイ”同様にネタ切れ感が否めない印象を受けていまいました。

まとめ

ありそうでなかった様な近未来のガジェットや、それに付随する世界観を楽しむことができるのがブラック・ミラーの大きな魅力の一つです。近未来SF系からホラー系にシフトチェンジしたの?と思わず疑ってしまいたくもなる今回のシーズン6、自分の中では間違いなくなくこれまでのシリーズの中で最も残念なシーズンとなってしまいました。作品単体で観ればもちろんどのエピソードも素晴らしいのですが、これまでの”ブラック・ミラー”にあったワクワク感は無く正直物足りないエピソードが多かったように思います。エピソード1の”ジョーンはひどい人”が素晴らしかっただけに余計に他のエピソードとの面白さの差が浮き彫りにされてしまったのかもしれません。ネタ切れ感も否めない今回のシーズン6でしたが、大好きなシリーズだけにもし次回作があるのであればもうひと盛り上がり見せてほしいところです。