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Must Haveアイテム”パーカー”の歴史と進化

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パーカーは世界中で誰もが持っている”Must Haveアイテム”として愛されています。
最近のファッション業界はCOVID19による大きなダメージを受けていますが、ストリートファッションの人気はいまだ衰えることを知らず、FILAの2016~18年のパーカーの売り上げは200%以上の増加を示すほど、全世界的にストリートファッションは人気があります。

 

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Muhammad Ali (Photo:Daily mail)

パーカーは70年代までアメリカではあまり良いイメージを持っていませんでした。当時のギャングが犯罪を犯す際に、自分の顔を隠すために着用するイメージが強かったからです。
しかしスポーツ選手や労働者の方達が体温を維持し、頭部まで保護することが出来るウエアとしてパーカーを着用するようになってからは、”動きやすいリーズナブルなアイテム”として人気を得るようになります。

 

80年代にはグラフィティーやヒップホップ文化と共に爆発的な人気で大衆化されました。パーカーは学生や女性にも愛用され、ファッションアイテムとしての人気を獲得するのです。

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Banksy展からの写真

バンクシー展に行ってきた[前編]ー彼の狂気がアートになるときー - 本能ブログ(honknowblog.com)

しかし90年代以降は約20年続いた好景気と、中産階級と超富裕層といった消費者層の増加に伴い、高級志向の加速でパーカーの人気はしばらく衰えてしまいます。

ヒップホップファン、犯罪集団、都市移民、またはホラー映画やSF映画に登場する悪役主人公を連想させる否定的なイメージも相まって、特にアメリカでは、”パーカーを着用している”という理由だけで銃撃を受けるような事件も起き、大きな社会問題にもなりました。

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ニューヨーク近代美術館(MoMA)のデザイン展「Items:Is Fashion Modern?」(2017年10月1日〜2018年1月28日)で、現代社会に大きな影響を及ぼした日常の中の「素朴だが、偉大なファッションアイテム」にパーカーが採用された。

2000年代になると、スウェットの代表的なブランド”Champion”が誇るリバースウィーブ(ReverseWeave®)生地を使用した、”肉厚ながらも柔らかい生地のパーカー”というような様々な特徴を持つパーカーが多く出現することで再び人気となり、現在のファッション業界における唯一無二なファッションアイテムとしての地位を確率するようになるのです。

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Vetements,Gucci,Supreme,Balenciagaなど、ハイブランドのパーカー人気の熱はまだまだ冷めることはありません。パーカーをモチーフとした美術系の作品も頻繁に見かけるくらい、まさに”現代のアイコン”と言っても過言ではない存在となったパーカー。

 2020年春にはオランダの美術館Het Nieuwe Instituutにて”The Hoodie展”が開催され、いまや分析されるほどのアイテムとなりました。

thehoodie.hetnieuweinstituut.nl

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Devan Shimoyama, February II, 2019. Courtesy of De Buck Gallery, New York, NY and The Alison Katz Wolfson Family Collection, New York, NY; Aspen, CO.

本能ブログのスタッフも大好きでMust Haveアイテムとして着用しているパーカー。

ブログの読者さんたちはどんなブランドのパーカーがお好みですか?