みなさんダニエル・アーシャムという現代アーティストをご存知でしょうか?色覚異常というハンデがありながら様々なジャンルの作品制作に取り組む今を生きるアーティストです。
過去にはDior、ティファニー、LVやポルシェとも協業やコラボも実現しておりアートワークの提供も含めて多岐にわたるグローバル企業との作品制作が話題です。
空冷ポルシェを侵食(腐食)させたスカルプチャーも同時話題になりましたし、
東京発のジュエリーブランドとコラボして鍵まで発売wとにかくアパレルのみならずハイブランド、ハイクラスの車業界も注目する新進デザイナーということになります。
ポケモンとのタッグは歴史あり
もはや世界の共通語であるPOKEMON。日本発の世界的プロジェクトをダニエル・アーシャムの解釈で再構築する展示やグッズ販売が数年前から行われてきました。
今回の六本木ヒルズでの展示でも、登場するピカチュウ。ダニエル・アーシャムの腐食テイストはただ破壊するのではなく侵食された中に新しい息吹や輝きを見ることができ作品の奥深さやメッセージ性を感じることがあります。
今回は東京の5箇所を会場とするプロジェクトのテーマは”A Ripple in Time(時の波紋)”六本木、渋谷、目黒、赤坂などの会場に大型のブロンズ像を含めて映像展示も行われるあるいみでダニエル・アーシャムジャックな感じに。
ポスターもカッコいいですね、前述のリザードンがアイコンになってます。今回は六本木ヒルズの展示を見てきたのでご紹介したいと思います。
Pokémon of Future Past/ポケモン:未来の過去(パブリックアート)
すでに2月末で展示は終わっていますが、六本木ヒルズの66プラザで大型のコラボブロンズ像が。実際に目の前でみると2m近くのあって色覚異常というハンデキャップを持ったダニエル・アーシャムならではの”単色の破壊”の世界が広がります。
白いオブジェや作品も多いダニエル・アーシャムですが、今回は緑色のブロンズ像がメイン。ピカチュウもご覧の通りの迫力です。破壊侵食されているものどこか、悲壮感や悲しさが無くネガティブな破壊ではなく新生する感じが個人的には大好きなアーティストだったりします。
ピカチュウの表情も可愛くポジティブな感じであるので、破壊の悲壮感はありませんし破壊された内部にはなぜか新生されたというメッセージングであろう金と銀の四角柱が。
カラカラというポケモンですが、こちらもお腹の部分に金と銀の新生された四角柱が見えます。侵食や破壊だけでない不思議なバランスのダニエル・アーシャムの世界。
初期ポケモンの代表選手である、ヒトカゲ。このポーズも可愛いですしヒトカゲに関しては銀色の四角柱が多めになっているようにも感じます。
ポケモンマスター(おそらくサトシw)とピカチュウの共闘の作品。破壊と侵食されたエリアが非常に少ないのにどうしてここまで印象残るのでしょうか。
2020年の作品のようです。3mを超える大型の展示物となっております。
ポケモンの可愛い表情とは裏腹に、サトシは険しい表情。なにかダニエル・アーシャムの意図があってのことだとは思います。
ラストは伝説のポケモンの元祖ミューです。ボスキャラならではのオーラや風格がやっぱりあって可愛い感じはあえて消されているかと思います。
サトシの行く手を阻む強烈な壁ですし、不気味な雰囲気すら漂わせています。
ミューの脚部の結晶部のアップです。四角柱というか多角形の柱型がランダムに突き刺さっていると言った感じ。
まとめ
・ハイブランドとのコラボも今後登場する見通し
・ポケモンとのコラボ作品も見応え充分
・ダニエル・アーシャムという作家の特異性が魅力