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190万円のライカ最高峰レンズ”ノクティルックスM f0.95/50mm ASPH.で紅葉を撮影してみた【Noctilux】【M10-R】

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

190万円あったらジムニー新車で買えるんじゃね?さじゃんです。昨年もiPhoneとの比較で撮影にでかけた紅葉でしたが、

今年は自分のカメラ保管庫に眠る明るさ世界一ライカ史上最高峰レンズとも言われているライカ ノクティルックスM f0.95/50mm ASPH.ライカM10-Rにと組み合わせて撮影してきました。

こうしてみると小型軽量で有名なライカレンズシリーズにあって、光を可能な限り取り入れたいという思惑が思い切り感じられる大口径レンズになっています。f0.95という開放値を持つレンズが中国生産でも登場したりしていますが、

ご覧のように価格が全然違うので、こうした廉価版メーカの価格を見ないようにしていますが笑 単純にf値だけを見ればライカ以外のメーカーも今やこの値段でf1アンダーのレンズを製造できては居ます。

組み合わせたボディはM10シリーズで最も画素数の多いM10-R。今やM11も登場していますが自分は大きなスペックの違いを感じられないのでまだM10-Rで十分だと思っています。(M11の納期が半導体不足で見えなさすぎるのもありますが)このレンズに関しても過去に記事にしており、なんで190万もするの?という方はこちらを読んでいただけたら嬉しいです!

今回改めてこのレンズに関する記述をライカのHPで確認してみました。すると、、、

明るさ世界一を誇る非球面レンズ採用の標準レンズです。最先端をゆく光学設計とメカニズムが、人間の目よりも明るい性能を可能にしました。絞りを開いて被写界深度をきわめて浅くすれば、心を魅了するポートレートやクローズアップ写真が撮影できます。その優れた描写力は、最高峰の標準レンズとして名高いズミルックスM f1.4/50mm ASPH.に勝るとも劣りません。ろうそく1本の灯りでも手持ち撮影で美しく描写できます。また、フローティングシステムの採用により、近距離撮影でも高い描写力を発揮します。口径食と歪曲収差も、これまでのノクティルックスシリーズと比べ良好に補正しています。ーライカ公式HPー

ライカに名機と呼ばれるレンズは多数あれど、M型ライカをお使いの方でこのレンズの存在を知らない人は居ないぐらい有名なレンズであり過去のノクティルックスシリーズも未だに100万円前後で取引される美術品の様に扱われるレンズでもあります。需要と供給が追いつかず中古に出回ることも滅多になくなった現行ノクティルックス。自分が購入したときは定価で120万円ぐらいだったと記憶しておりますが今はなんと190万超え。中古ライカの品揃えでな日本一と呼ばれているマップカメラでも自分と同じブラックのモデルは中古はおろか新品も一台もありません。

「Leica (ライカ) ノクティルックス M50mm F0.95 ASPH. ブラック」の商品検索結果 | デジタルカメラ、ミラーレスカメラ、交換レンズの総合サイト|マップカメラ

自分も幾度となく違うレンズ欲しさに売却しようかと検討には入るのですが、実はノクチルックスを買うのは2回目で一旦手放しで魅力に取りつかれてもう一度買い直している経緯があるぐらい撮影後の写真には何かライカの技術力が詰まったような写りを提供していくれるような不思議な魅力があります。そんなおそらく世界でも最高峰価格であるノクチルックスを持って自分の拙い撮影技術ではありますが、今年も紅葉を撮影してきましたのでご覧いただけたらと思います。

ノクティルックスにしか出せない光の世界

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

f0.95という異常な開放値が示す通り開発当初本来は暗闇でも人の目よりも、正確に暗所を撮影するために開発されたノクチルックス。しかし、開放でこうして撮影してみるとなんというか圧倒的な解像感もさることながら、

目に見えている映像よりも遥かに綺麗に切り撮ることが出来る

感覚になるのです。

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

例えるなら、600馬力オーバー(最高時速300km)のランボルギーニを日本の高速道路で80kmで走っていても、有り余るスペックで使い切れなくてもその能力の高さの片鱗を感じることが出来る。そんな感じの”まだまだ難しいシチュエーションでも解像できるぜ”とレンズが訴えかけているかのようです。M10-Rも4000万画素オーバーですから現代のフルサイズ一眼レフカメラとしても十二分な能力と解像度があるカメラなのですが、ノクチルックスを使っているとまだ先があるような気になるのです。

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

最近だと韓国取材旅行をライカQ持参で行った記事を書かせてもらっている最中ですが、どうしても個人的にはMにはライカMにしか出せない表現力というものがあるような気がしてならないのです。

なんというか、ライカQには絶対に到達できない”空気感を切り取る”能力をライカMやノクチルックスには宿っていると長年撮影していて感じます。ライカQシリーズも悪いカメラではないのですが、自分のように「写真を記録ではなく写真で何かを表現したい」と考えるとやはりM型ライカになるかと思います。自分がサブ機でライカQを使っているのでシーンによって使い分けるべきなのでしょうが、ライカMやノクチルックスには本当に現像時にワクワクするようなホームランのような写真表現をしてくれるプレゼントのような瞬間があったりします。

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

本来は暗いところで風景撮影よりはポートレート撮影に向いているレンズのような気もしますが風景画でもなんとも言えないボケ味がノクチルックスにしか出せない表現力だと考えています。

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

ノクチルックスの最大の魅力は空気感を切り撮るというレンズだと考えては居ますが、こうした写真だと細部の圧倒的な解像感に驚かされます。50mmですので構図を考えるときに主題を決めることが多いのですが、この場合年輪を重ねるざらついた木の表面のテクスチャーと一枚だけ紅葉している葉の赤を切り取りたいと思ってシャッターを押しました。トゲトゲザラザラしたテクスチャの写りを見ると、堅実に写し切るレンズという基本的な性能もかなり高いことが伺えます。

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

山の張り詰めた空気感が伝わってくるように絞って撮影してみました。沢山の観光客で賑わっていまいしたが、写真だけ見ると静寂を感じるかのような表現でこうした繊細さもノクチルックスを手放せない理由だったりします。

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

何か映画のワンシーンのように、リアルよりも遥かに情緒的に映してくれるノクチルックス。f0.95ですからピント合わせも実は相当難儀します(Mはマニュアルフォーカスしかなく、レンジファインダーだけで正確にピント合わせするのはほぼ無理なのでEVFと呼ばれる液晶ビューファインダーを同時利用しています。)すべての条件が上手くいくとこんな感じの油絵のような写実的な表現をしてくれます。

(Leica M10-R+Noctilux M f0.95/50mm ASPH.)

久しぶりにノクチルックスで撮影してみて、やっぱりこのレンズにしか出来ない表現というものがあると感じました。同じような構図で実はiPhone14Proでも撮影した写真がこちら。

(iPhone14 Pro)

年々スマホのカメラやレンズが進化し、ライカ製のレンズを搭載したスマホも登場しては居ますがこうしてみるとライカQの延長という記録写真に無理やりソフトウェアで雰囲気をお化粧をしている印象です。映画撮影の現場では4K撮影も可能なのでiPhoneProシリーズを用いたMVや映画がるのは知っていますが、個人的にはライカMやノクチルックスのようないい意味で変態的なスペックを持つカメラ表現力や情緒力を未だに信じているところもあり、今後も皆様に拙い撮影技術ではありますがライカの魅力が伝われば嬉しいなと思い発信していこうと思っています。