最近はなかなか映画館に足を運べていないトモGPです。注目の大作ではなくても自分が気になった作品はやはり劇場に足を運んで観にいきたいもの、今回紹介する映画”イコライザーTHE FINAL”もそんな作品です。
イコライザー
”イコライザー”とはハリウッドの名優デンゼル・ワシントン主演のアクション映画でこの秋公開された”イコライザーTHE FINAL”がパート3となります。第1作目、第2作目と両作品とも全米で週末興行成績No.1の人気作ですが日本では意外と知名度が低めな作品だったりします。
あらすじ
元CIAの凄腕工作員だったデンゼル・ワシントン演じるロバート・マッコールは妻の死をきっかけに仕事を引退し、ボストンにあるホームセンターで働きながら静かな生活を送っていました。しかし行きつけのダイナーで知り合ったロシア出身の歌手を夢みる少女(クロエ・グレース・モレッツ)をマフィアの手から救うため再び戦いに身を投じていく。
一方パート2 では自分の周囲の困った人達を助けつつも、裏切りにより始末された元同僚であり親友の復讐を行うという内容に。
そして今回公開のパート3であるTHE FINALでは舞台をイタリアに移し、自分が暮らす田舎町を守るためにイタリアンマフィアと戦うというのが、これまでのイコライザーシリーズの超ざっくりとした内容となります。あらすじだけを見てみるとそこまで特徴の無い悪く言えば”よくあるアクション映画”にも思えますが、パート3まで製作されたこの”イコライザー”という作品の魅力は果たしてどこにあるのでしょうか?
”イコライザー”シリーズの魅力
アクション映画なのに静かな作品
”イコライザー”とは元々80年代にアメリカで放映されていたテレビドラマシリーズ、元CIAの最強エージェントが弱きを助け強きを挫く極めてシンプルな勧善懲悪のストーリーで、内容はあくまでよくある王道のアクション作品です。しかし”イコライザー”という作品はミッションインポッシブルや007の様な作品はもちろん、ジェイソン・ボーンシリーズや最近のジョン・ウィックシリーズなんかの”アクション映画”とは一線を画す様な内容となっているのです。
正直なところ最初にリンクを貼った最新作やこの第1作目の予告を観てみても、この作品の魅力は半分ほどしか伝わらない様に思います。それはなぜなのか?まず第一に主人公であるデンゼル・ワシントン演じるロバート・マッコールの少し変わったパーソナリティと、作品全編を通して感じることができるこの作品の持つ独特の”静けさ”が伝わってこないからです。
主人公であるロバート・マッコールはCIA時代に培った技や知識を駆使して人知れずひっそりと事件を解決してしまう様な近所のスーパーマンではあるのですが、それと同時に相手の事情に首を突っ込みすぎるという少々出しゃばりな部分も持ち合わせていたりしますw。過去に自身の妻を救えなかったという後悔もあったりするからなのかもしれませんが、そこは俳優デンゼル・ワシントンが持つ人徳と言いましょうか、作品を観ていてもこの人にだったら注意されても良いかな?と思わせる不思議な説得力があったりします。スパイダーマンに”親愛なる隣人”というあだ名がついている様に、イコライザーのロバート・マッコールにあだ名をつけるとしたら”少しお節介な近所のスーパーマン”といったところでしょうか。普段は大人しい人格者でもやる時はやり過ぎる程徹底的にやる男、それがロバート・マッコールなのです。ちなみに作中ではこの主人公が妙に神経質な性格である描写が随所に挟まれますが、あくまで個人的な感想としてはそこはあってもなくても良い様に感じました。
主人公であるロバート・マッコールという人物が人並外れた戦闘技術を持ちながらも非常に落ち着いた雰囲気を持つ人物であるように、”イコライザー”はアクション映画でありながら非常に”静か”な作品なのです。まず基本的に主人公の戦闘シーンが従来のアクション映画と比較して圧倒的に少ないです。特に1作目などは仕事を引退した主人公がボストンの街で穏やかな生活を送っている描写が非常に細かく丁寧に描かれています。1作目ですし主人公のロバート・マッコールという人物像を説明する必要もあるのである程度解説的な描写は止むを得ないと思うのですが、それがあまりにも長い!大袈裟ではなく冒頭1/3以上はほぼ何も起きないと言っても良いかもしれません。だが実はそこがこの作品の大きな魅力だったりします。
特に1作目で主人公がいつも読書をする場所となる街角のダイナーでのシーンなんかは秀逸で、物語のキーパーソンとなるクロエ・グレース・モレッツ演じる少女とのやりとりもこのダイナーで行われます。何気ない平穏な日々の中、ボストンという街の片隅で暮らす主人公の様子が丁寧に切り取られていて非常に印象的な場面でした。
”イコライザー”は現代に蘇った”必殺仕事人”
職場であるホームセンターでは先ほどもお伝えした主人公の”少しお節介な面”も垣間見ることができ、観ていてほっこりした気持ちにさせてくれます。その分戦闘パートになった時の激しさと容赦の無さのと対比がより際立つのです。
敵を倒す時はストップウォッチで時間を計ったり、大型の銃器を扱ったりするわけでもなく身の回りにある道具を使用し敵を薙ぎ倒す独特な戦闘スタイル。しかしその強さは”圧巻”の一言、悪を絶対に許さず徹底的に叩きのめす主人公ロバート・マッコールの姿は、例えるなら正に現代に蘇った”必殺仕事人”。スクリーンに現れるだけで存在感があり、シリアスな演技からアクションまでこなすことができるデンゼル・ワシントンにとってこの物語の主人公はハマり役。これほどまでに痛快で胸がスカッとするアクション映画は近年珍しいかもしれません。
”影の人助け”が主軸であったパート1に対し”復讐劇”の要素が強かったパート2は賛否両論がありましたがそれはそれで面白いですし、パート2になる上で話の流れ的には仕方がない部分はあるのかなぁとも思ったりします。しかし今回のTHE FINALはパート3になり原点回帰ともいうべき”弱きを助け強気を挫く”というテーマにまた戻ったというではありませんか。しかも舞台はイタリア、敵は最強極悪イタリアンマフィア、これはもう劇場に観にいくしかありません。”イコライザー”は決して派手さは無く言ってみれば”大人のアクション映画”です、しかし全編クライマックスのアクション映画とは一味も二味も違いますし何より痛快で観終わった後の清々しい気分は何物にも変え難いものがあります。現在パート1、2はサブスクでも試聴可能ですのでぜひそちらを観てから自分と一緒にパート3THE FINALを観に劇場へ足を運びましょう。
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