大抵の食材は揚げてしまえば何でも美味しくなると思っているトモGPです。湘南名物と聞いて真っ先に思い出すのはやはり"しらす"、過去の記事でも美味しいしらす丼のお店を紹介させていただきました。
海沿いの飲食店には大体"しらす"の文字が入ったのぼりが掲げられていますが実はこの地域、しらすだけではなく知る人ぞ知る"あるもの"も隠れた名物として有名なんだとか。しかもその"あるもの"とは私トモGPの大好物ということですので、今回はその隠れた名物を求め湘南の中心地江ノ島へ行って参りました。
湘南のもう一つの名物"アジフライ"
もうネタばらしをしてしまいましたがそうなんです、この湘南地域ではしらすの他に"アジフライ"も名物として有名なのです。湘南は海に面した地域ですので海鮮物が美味しいのは当たり前なのですが、この地域の食堂ではしらす以外にアジフライを名物にしているお店も少なくはありません。
本来アジとは回遊魚なのですが良質なプランクトンが多い相模湾には根付きのアジが生息していて、それらは通常のものより太っていて旨味もぎっしり詰まっているとのこと。特に小田原などはアジフライで有名な地域なのですが、同じ相模湾に面した湘南地域も同様に美味しいアジフライを楽しむことができる場所として有名なのです。とは言ってみたものの自分もそこまで”湘南のアジフライ”に詳しいわけではないのでとりあえず江ノ島へ行って参りました。
江ノ島はしらすの聖地
11月になり秋も深まりましたが日中の関東地方はまだまだ汗ばむことも。しかし空気も澄み真夏の江ノ島とははまた一味違った様相を見せてくれます。
平日は観光客も少ないだろうと思いきや遠足やら修学旅行の学生達で非常に賑やかな感じ、もうこの辺りはいつ訪れても混雑しているイメージを持った方が良いかもしれませんねw。
テレビの情報番組や"テラスハウス"の様なリアリティショーなどを見て初めて江ノ島を訪れた人は想像以上に"昭和テイスト"な雰囲気に驚くみたいです。例えおしゃれな湘南であろうとも一歩足を踏み入れば全国共通な海辺の観光地ならではの”磯焼き”の良い香りがお出迎えしてくれます。
江ノ島といえば”とびっちょ”、”とびっちょ”と言えば江ノ島というくらい”とびっちょ”は有名なしらす料理のお店です。行列は絶えることなく20組30組待ちは当たり前の超人気店。
江ノ島にある他の飲食店も基本的には全て”しらす料理”を全面的に押し出しています。確かに湘南地域のしらすは抜群に美味しいですし歩いているだけでこうも”しらす”という文字が飛び込んでくると自分の気持ちもブレブレになってきますが今回のお目当ては”アジフライ”、というわけで数あるお店の中から今回は”江ノ島 貝作”を訪れてみることにしました。
創業60年磯料理 ”江ノ島 貝作”
江ノ島大橋を渡り江ノ島に到着するとまず最初に目に飛び込んでくる建物、それが今回訪れたお店”江ノ島貝作”です。そして先ほど、江ノ島に到着すると真っ先に磯焼きの香がするとお伝えしましたが、何を隠そうその香りの源は実はこのお店なのです。特に空腹時はこの香ばしい匂いから脱出することはほぼ不可能ですので、おそらく江ノ島を訪れたことがあるほとんどの人が1度はこのお店の磯焼きのお世話になっているのではないでしょうか?かくいう自分もこのお店の磯焼きには何度もお世話になってきましたw。
しかしこれだけ磯焼きのお世話になっておきながら実際店内に入るのは今回が初めて。実はこのお店はアジフライが名物の1つでもあるという情報は事前にゲットしていましたのでドキドキしながら2階の店内に向かいました。
創業60年の風格を持つ外観の"江ノ島 貝作"は江ノ島にある建物の中でも比較的大きいサイズ、初めて入った店内は広々として座席数も非常に多くなかなか快適な居心地です。
店内はどこに座っても対岸の湘南の風景が一望できる素晴らしいロケーション、お座敷を含むゆったりした座席は一時の疲れを確実に癒してくれます。どんな人気店でも混雑する店内で肩身をギュウギュウに寄せ合って食べても何も美味しく感じませんよね。改めて食事をする環境って大切なんだなぁと思いました。
メニューを開くとやはり先頭には湘南名物のしらす丼達が掲載されています、しかし次のページを開くと、
この様に大好きなアジフライがデカデカとおすすめされているのです!最高です、今日はこのためにやって来ました。しかし今回も磯焼きの香りには勝つことが出来ず一緒にホタテバター焼きも頼んでしまいましたw。
まずはホタテから。こんがり焼けた貝殻は豪快に網焼きされた証拠、やはりまずはこれを食べなければ始まりません。
プリプリのホタテはその素焼きの状態でも充分美味しいのですがバター醤油で味付けすることでその美味しさは何倍にもなります。熱々の貝殻をつまみ一口で頬張れば磯の風味が口いっぱいに広がり、バターの風味も相まって最高の味わいに。極上の前菜を美味しくいただいました。
そしていよいよお待ちかねアジフライセットの到着!ひじきの小鉢とあおさの味噌汁がついているのが嬉しいポイントです。
アジフライの形がメニューの写真と写真と少し違うのはご愛嬌、カラッと揚げたての良い香りが食欲をそそります。小ぶりながらも厚みがあるアジの身は衣に包まれていてもよく分かります。アジは一年中釣ることができる魚なのですが一応5月頃から11月頃までが旬と言われています。シーズンギリギリの11月現在でこんなに立派なアジを食べることができるのは相模湾に面した地域ならではの特権と言っても過言ではないかもしれません。
シンプルにして王道、素材の新鮮さでこれだけ味が変わる料理も珍しいのではないでしょうか。箸を入れた瞬間にわかる身の詰まった感じとそれに相反する様な柔らかさ、食べなくても美味しさが伝わってくる様です。自分は食通でもなんでもありませんがさすがにこれは最初にソースをつけずに味わってみたくなります。サックサクの衣に包まれたホクホクのアジの身は口の中でほぐれる様に柔らかく脂も乗ってジューシー、しかししつこさは全く無く衣を揚げた油も非常にさっぱりしていて良い感じ。美味しすぎます。ソースをかけたらもうご飯は止まりません、お腹が空いていたせいもあって夢中でかきこんでしまいました。湘南近辺に来るとどうしても"しらす丼"を食べたくなってしまいますがこの地域にはその他にも美味しい海鮮が山ほどありますので、ぜひ皆さんもいつもとは違った形で湘南グルメを楽しんでみてはいかがでしょうか。